恵文社一乗寺店 スタッフブログ

恵文社一乗寺店の入荷商品やイベントスケジュール、その他の情報をスタッフが発信いたします。

中村未来子さん ミニフェア

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額田巌『ひも』(法政大学出版局 ものと人間の文化史シリーズ)によれば、ひもの系譜を大別すると、糸を編むひも、とワラを編む縄に分類されるそう。古くは縄文人は縄で器に跡をつけていましたし、インカ帝国では縄の結び目の玉の数や形で、アルファベットや数字を表したクイプ、が発達しました。そして、そんな遠くに目を向けずとも、しめ縄や水引、帯紐にミサンガなど、私達の生活に溶けこんだ文化です。

さて話が広がりすぎましたが、現在アンフェールフロアでは、中村未来子さんのフェアを開催中です。卓上には、リネンを主な素材とした編み紐、壁面にはレモングラスやユーカリなどの植物を直接編んだり、紐に編み込んだ作品を展示しています。編み紐とは何か、と疑問に思うかもしれませんが、どう扱うかは、使う人に委ねられています。身体に巻く、結ぶ、垂らす。飾っても良いでしょう。何かを願ったり、託したりしても。
そして用途を越えて、時間の経過と、人の手が作ったという存在の大きさに心打たれます。

 

年明けも展示していますので、たくさんの方にご覧いただきたいと思います。

 

中村未来子ミニフェア
2016年12月16日(木)~1月9日(月)まで

恵文社一乗寺店 アンフェールフロアにて

 

(田川)

ウスカバード「その先のものがたり展」

ギャラリーアンフェールではウスカバードさんによる「その先のものがたり展」を開催中です。京都・下鴨神社のすぐ近くに工房、お店を構え、ご夫婦でアクセサリーを製作されているウスカバードさん。

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旅をする中で集められた数百年、数千年も前の天然石やローマングラス、化石などの石で作られたアクセサリーは、シンプルながらも石の持つ力強さ、美しさを引き出すようなデザインで、すっと背筋が伸びるように見入ってしまいます。私たちの知らない時代、知らない場所で輝きを秘めてきた小さな石が、そっと静かに長い長い歳月の物語を語りかけてくれるよう。

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アクセサリーと合わせて、同じく旅をして集められたアンティーク雑貨も展示販売しています。古いものは年を経てすり減ったり、色あせたりもしているけれど、静かで、時に雄弁に語りかけてくれるような愛おしさ、美しさを感じます。海を越えて時間を越えて、出会うひとときをご堪能ください。

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じっくり語り合いながら、お気に入りのひとつと出会えますように。ご来場をこころよりお待ちしております。

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ウスカバード「その先のものがたり展」

開催期間:20161213()-19()

開催時間:10:00-21:00(最終日は18:00まで)

開催場所:ギャラリーアンフェール

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数百年、数千年もの前の石を手に

これまで出会ってきたあれこれを想像しているとき、

ふと気づいたのでした。

 

この手の中にいる瞬間も、

これから長く続く物語の一部に加わっているのだと。

 

京都下鴨にて、

世界中の石や、古いものでのアクセサリーを製作。

すべて一点ものです。

 

ウスカバード http://www.uskabard.com/

 

 

(上田)

渡辺隆之の土鍋とうつわ展 

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今年6月にこちらでもご紹介しましたが、渡辺隆之さんの展示会が始まりました。作家さんが在廊された昨日は、2年前の個展にもご来場いただいたというお客様が何人も。

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前回もご好評だった土鍋が、今回もたくさん。形の違う、それぞれの鍋から湯気が立ちのぼる様子が、目に浮かぶようです。表面が素焼きの、まるで土器の様に特徴的な形の鍋は、ご飯を炊くのに最適。鍋のフチが立ち上がっているので、吹きこぼれの心配もありません。炊き込みご飯をしても良いですし、煮物やスープ料理にもお使いいただけます。持ち手のない、底面が広いタイプは安定感があるので、そのままストーブの上に置いて調理できるのが嬉しい。渡辺さんからは、サツマイモを並べて焼き芋を作れる(!)と教えていただきました。また、杉の木で作られた蓋もすべて作家さんの手作り。側面に波釘を打ち込んだ、こちらも素朴で美しいかたちです。

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強火での炒め物や揚げ物はできませんが、炊飯に煮込み料理、蒸し野菜など、幅広くお使いいただける土鍋は、ひとつあるだけでも重宝ですし、それがコンロの上や食卓にあるだけで、台所の風景がぐんと暖かくなる気がします。

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余談ですが、こちらはインドで作られた小さなるつぼ。店内で販売しているものです。なんと過去に渡辺さんも同じ形のものを現地で見つけ、作っている村まで足を運んだそう。確かに裏面の形や、炎の跡など、渡辺さんの作品に通じるものがあります。

 

展示会は23日まで。みなさまのご来場をお待ちしております。

 

渡辺隆之の土鍋とうつわ展 
12月10日〜12月23日
恵文社一乗寺店 生活館ミニギャラリー

 

(田川)

「ポンちえ」デザイナー 濱田キヨハル EXPO53yo 描くって楽しいゾー!

ギャラリーアンフェールでは『「ポンちえ」デザイナー 濱田キヨハル EXPO53yo 描くって楽しいゾー!』を開催中です。

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目に飛び込んでくるのは、みっしり描き込まれた大きなキャンバス。

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濱田さんの地元大阪の街や、海の向こうのミラノやバルセロナ…いろんな街の細密画は、今にも雑踏が聞こえてきそうなほど賑やかで、細かい発見をしてはそこから物語が浮かんできたり、すみずみまで目を凝らしたくなる見ごたえたっぷりの面白さです。

 

今回注目はこちら「伏見稲荷大社参詣絵図」。

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伏見稲荷大社から稲荷山を参詣するためのわかりやすい地図がなかったから作った!というこちらは、本殿から有名な千本鳥居、ずっとずっと奥まで広がる伏見稲荷大社の全景を収めた絵図。茶店やトイレの場所もばっちり描き込まれています。山から天に抜けていくような壮大な迫力が圧巻!こちらはポスターとして会場で販売もしています。裏面には英字表記バージョンも。これを片手に伏見稲荷大社を参詣してみるのはいかがでしょう。

 

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ちょっとクセのある、でも憎めないぬいぐるみは、しりこ玉ぬいぐるみ集団たち。犬になったマカロンやいろんな顔のきのこなどなど、濱田さんの描く街にいそうなキャラクターたちが会場をさらに賑やかにしてくれています。

 

週末は在廊されている濱田さん。ニューヨークの絵に筆を加える姿も披露してくださいました。

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こちらの絵は制作過程を動画で公開されているので、ぜひとも一度ご覧ください!(外部サイト:YouTube)

 

会場には塗り絵コーナーも。自由に色をつけていただけるので、ご来場の記念にお楽しみください。

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そういえば、子どもの頃に縞シャツおじさんを探すあの絵本をみんなでわいわい楽しんだことを思い出しました。個々にいろんなシーンを発見してはお話を作って遊んで大笑い。いろんな物語がぎっしりつまった街を空からのぞいてみるような、絵ってすごい!楽しい!を実感するワクワク楽しい展示。年の瀬に向けてちょっとずつ忙しなくなるこの季節、ちょっと一息おもしろいものを見に、ぜひ寄り道してみてください。ただし時間を忘れて眺めそうになるので要注意!ご来場こころよりお待ちしております。

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「ポンちえ」デザイナー 濱田キヨハル EXPO53yo 描くって楽しいゾー!

開催期間:20161129()-1212()

開催時間:10:00-21:00(最終日は18:00まで)

開催場所:ギャラリーアンフェール

 

漫画だって、絵画だって、イラストだって、ポンチ絵だって、描くってとっても楽しくって、素晴らしい!音楽の 様に言葉の壁はなく、ペンと紙があればどこでも何でも描けるんだ。火を使い始めた人間も偉いけど、何かを描き 始めた人間も凄いと思う。そんな事を思いつつ世界の街から地元の街までの歩いて、観たことを作品にしてお届け します。今展は、京都の伏見稲荷大社、西国三十三所の長谷寺、紀三井寺から、大阪、ニューヨーク、バルセロナ、 その他、世界の街を描きました。じっと見つめていると、絵の中から物語が見えてきます。どうぞ晩秋の京都へ貴 方の物語を探しに来てください。お待ちしております。

 

 

(上田)

ひろせべにカレンダーフェア

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先にこちらでもご紹介させていただきましたが、ひろせべにさんのカレンダー発売を記念したフェアを、現在アンフェールでは開催しています。壁面を飾る大きな猫のおなかには、お寿司やぜんざい、オムライス…。この2匹に囲まれるように、カレンダーの原画が掛かっています。『NANITABEYOKANA?』のタイトル通り、描かれているのは楽しい食事のひととき。原画をお求めの際は、お気軽にスタッフまでお声かけください。

東京会場では、ひろせさんとスタッフの方が、ピンクのロゼットを胸につけていましたが、今回はそれと同じタイプのロゼットブローチも販売していますので、こちらもお見逃しなく。

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皆様のご来場をお待ちしております。

ひろせべにカレンダーフェア
2016年12月1日(木)~12月15日(木)
恵文社一乗寺店 アンフェールフロア一角


NANITABEYOKANA? 2017 CALENDAR 商品ページはこちら
当店サイトのひろせべにコーナーはこちら

 

(田川)

2016年11月書店売上ランキング

毎年この時期になってくると数ある年末の歌番組が楽しみになってくる。最近流行りの歌のことはよくわかっていないのですが、もう日本人としての習性でしょうか。録画ではなく、リアルタイムで臨む算段が着々とついてきました。鍋をつつき、猫を膝に乗せて、気がつけばこれでもかというほど冬を満喫しています。

それでは、11月の当店書籍売上ランキングをご紹介します。

1位『寝台鳩舎』鳩山郁子 太田出版

2位『コロッケできました』彦坂有紀 もりといずみ 講談社

3位『誰も知らない世界のことわざ』エラ・フランシス・サンダ-ス 創元社

4位『まさか逆さま』中村航 フジモトマサル キノブックス

5位『世界をきちんとあじわうための本』ホモ・サピエンスの道具研究会 ELVIS PRESS

6位『記号とアブダクション大林寛 コルシカ オーバーキャスト エクリ編集部

7位『d design travel 奈良D&DEPARTMENT PROJECT

8位『魔女の12ヵ月飯島都陽子 山と渓谷社

9位『一汁一菜でよいという提案土井善晴 グラフィック社

10位『RiCE 01 特集ごはんの味ライスプレス

 

何点か、注目して取り上げてみます。

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4位『まさか逆さま』は、昨年の冬、惜しまれつつもこの世を去った漫画家・イラストレーターのフジモトマサルさんと小説家・中村航さんの共著。一般から募った回文に、フジモトマサルがイラストを付け、 そこから中村航が短編作品を書くという風変わりな短編集です。残念ながら、フジモトさんが遺された著作はそのほとんどが絶版になっていますが、もうまもなくちくま文庫から吉田篤弘との共著『という、はなし』が発売予定です。

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5位は、当店の定番となりつつある『世界をきちんとあじわうための本』です。靴を履くこと、呼吸をすること、あたりまえのように目の前にあり、ともすれば取りこぼしてしまう、すでに誰もがあじわっているはずの世界を、あらためて「きちんと」あじわうための、いつもとちがった「何か」、としての本。人類学者を中心メンバーとするリサーチ・グループ「ホモ・サピエンスの道具研究会」による美術展カタログの新装版です。新しく何かを知る、自分のことに気づく。何かを学ぶ姿勢としてお手本にしたい造りも美しい一冊です。

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9位は、料理研究家・土井善晴さんの『一汁一菜の提案』です。一汁一菜とは、米を中心に、味噌汁と漬物でなる食事の型。毎日、毎食、完璧な食事をするというのは本当に難しい。土井さんの提案を読めば、すっと肩の荷が軽くなるような気がしてきます。

 

次回は年明けになります。お楽しみに。

(鎌田)

冬物入荷のお知らせ③

群馬県の卯三郎こけしさんから、とんがり帽子に癒しの表情のツリーサンタ、コロコロ並べるとかわいい豆こけしやミニサンタなど、クリスマスこけしが入荷しています。今シーズンは真っ赤な衣装に白い髭、笑顔が素敵な手の平サイズのミニサンタ(大)と(特大)が特に人気です。

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卯三郎こけしさんは、初代・岡本卯三郎さんが昭和25年よりこけしを作りはじめ、日本の伝統工芸品である「伝統こけし」に対して、「創作こけし」と呼ばれる形やデザインにとらわれないこけしを制作。現在は6人の作家さんがデザインを担当し、日本国内だけではなく、ヨーロッパを中心に18カ国に輸出されています。

こけしの材料は、木肌が白く木目が目立たない落葉高木「ミズキ」です。製材から一貫体制で行い、原木の乾燥、ろくろ挽きから磨き、絵付、塗装、組立など10段階の工程を経て「創作こけし」は出来あがります。

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写真左のミッフィー(雪の日)は購入から3年ほど経過した私物です。新しいものと比べてみると、ほんの少し木肌の色が濃いのがわかります。ずっと大切に飾り続けていけば、さらに深い色合い馴染んでいくかとおもうと愛おしくなります。絵本「ゆきのひのうさこちゃん」は、うさこちゃんシリーズの中でも洋服の可愛らしさが目をひきます。うさこちゃんの冬の装いをそのまま「創作こけし」で再現し、その完成度の高さはさすが卯三郎こけしさんです。

12月、いよいよクリスマスまでカウントダウン!お家や職場の棚の上に、ちょっとしたクリスマスコーナーを作ってお楽しみください。

(萩原)