今年6月にこちらでもご紹介しましたが、渡辺隆之さんの展示会が始まりました。作家さんが在廊された昨日は、2年前の個展にもご来場いただいたというお客様が何人も。
前回もご好評だった土鍋が、今回もたくさん。形の違う、それぞれの鍋から湯気が立ちのぼる様子が、目に浮かぶようです。表面が素焼きの、まるで土器の様に特徴的な形の鍋は、ご飯を炊くのに最適。鍋のフチが立ち上がっているので、吹きこぼれの心配もありません。炊き込みご飯をしても良いですし、煮物やスープ料理にもお使いいただけます。持ち手のない、底面が広いタイプは安定感があるので、そのままストーブの上に置いて調理できるのが嬉しい。渡辺さんからは、サツマイモを並べて焼き芋を作れる(!)と教えていただきました。また、杉の木で作られた蓋もすべて作家さんの手作り。側面に波釘を打ち込んだ、こちらも素朴で美しいかたちです。
強火での炒め物や揚げ物はできませんが、炊飯に煮込み料理、蒸し野菜など、幅広くお使いいただける土鍋は、ひとつあるだけでも重宝ですし、それがコンロの上や食卓にあるだけで、台所の風景がぐんと暖かくなる気がします。
余談ですが、こちらはインドで作られた小さなるつぼ。店内で販売しているものです。なんと過去に渡辺さんも同じ形のものを現地で見つけ、作っている村まで足を運んだそう。確かに裏面の形や、炎の跡など、渡辺さんの作品に通じるものがあります。
展示会は23日まで。みなさまのご来場をお待ちしております。
渡辺隆之の土鍋とうつわ展
12月10日〜12月23日
恵文社一乗寺店 生活館ミニギャラリー
(田川)