国内外の手しごとを中心とした生活雑貨を扱うお店「みんげい おくむら」。
店主・奥村忍さんによる書籍『中国手仕事紀行』(青幻舎)の出版を記念した、中国の民芸品展を先週末より開催中。会期も今日で折り返しとなりました。
今回の展示では、書籍の舞台となった貴州省で買い付けた、染付絵皿や琺瑯食器、刺繍布を始め、鞄や竹かご、銅やかん、茶器や中国茶など、さまざまな工芸品を揃えています。
月の三分の二は産地を巡る旅をしながら、手仕事・旅・食に関する執筆も手がけている奥村さん。
書籍では、日本ではほとんど情報のない中国奥地の雲南省・貴州省を訪れ、旅のルポとともに現地の手しごとを紹介しています。
オンラインショップでも取り扱いが始まりました。
色とりどりの糸で紡がれた花鳥の刺繍、木綿と絹を織り交ぜた、表情豊かな装束たち。
これらの民芸品は、商売や献上品としてのものではなく、生活の中で必要とされ、民族で代々受け継がれてきた実用品であったそう。その伝統と手仕事のたしかな技術には感動を覚えます。
これらを家族のためにこしらえていた女性たちは、裁縫の技量によって良妻であるかどうかを判断されたというほど。各々の家庭でつくられた刺繍には、模様にも個性が表れます。
めまぐるしく変化する中国にあって、今なお人々の暮らしの中に息づく手仕事。現代の暮らしや感性にも響くものがあります。
展示は2/14(金)まで。
味わい深い民芸品の数々、書籍と共に是非お手に取ってご覧ください。
中国の民芸品展 みんげい おくむら
2020年2月1日~2月14日(最終日は14時まで)
恵文社一乗寺店 生活館ミニギャラリー
http://www.keibunsha-store.com/gallery/8174
(野村)