恵文社一乗寺店 スタッフブログ

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『Dear, THUMB BOOK PRESS』小さな原画展

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国語教師がくれた猫の表紙の『ロリータ』。
旅先で出会った老婆から購入したペーパーバックの『老人と海』。
古書店で、留学先で、祖父の書斎で、時や場所を越えて人々が出会った本。それらに共通するのは、THUMB(サム)という人物が主宰するプライヴェートプレスから出版されていること。「THUMB BOOK PRESS」の名が刻まれた本にまつわるエピソードと、その表画が収録された書籍『Dear, THUMB BOOK PRESS』。サムとは一体何者なのか、彼が残した仕事とは…

 

と気になるところですが、
実はTHUMB BOOK PRESSというのは架空の出版社。この人物が現実に存在したかのように、タダジュンさんがサムになり変わって装丁した書籍の作品集が『Dear, THUMB BOOK PRESS』なのです。現在、当店書籍フロアでは本書の出版を記念した小さな原画展を開催しています。

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『変身』『細雪』『ダブリン市民』など、実際にこんな装丁の書籍があればと思わずにはいられない、手元に欲しい、書棚にあって欲しい、本の原画や立体作品を間近にご覧いただけます。

会期2日目の本日は、タダさんご本人にご来店いただき、サイン会も開催。こちらも作品と呼んでも良いような、絵入りのサインを参加者の方へ書いていただきました。

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原画展は今月末まで。たくさんの方のご来場をお待ちしています。

 

『Dear, THUMB BOOK PRESS』原画展

日時:2017年7月14(金)- 31日(月)
会場:恵文社一乗寺店 書籍フロア内


○タダジュン
イラストレーター・銅版画家。東京在住。
版画の技法を使い、書籍や雑誌のイラストレーションを中心に活動中。
主な仕事に『犯罪』『罪悪』『カールの降誕祭』フェルディナント・フォン・シ-ラッハ / 酒寄進一訳(東京創元社)『こころ朗らなれ、誰もみな』柴田元幸翻訳叢書書 / アーネスト・ヘミングウェイ(スイッチ・パブリッシング)など。
https://juntada.tumblr.com/

 

(田川)