恵文社一乗寺店 スタッフブログ

恵文社一乗寺店の入荷商品やイベントスケジュール、その他の情報をスタッフが発信いたします。

きたがわじゅり個展 あの日の砂糖漬け

少しずつ春めいてきたこのごろ。近所を散歩をしていると、いつの間にか足元に小さな花が咲いていて、桜の木も待ちきれないとばかりに日に日に蕾をふくらませているようです。

ギャラリーアンフェールではイラストレーター きたがわじゅりさんの個展『あの日の砂糖漬け』を開催中です。春のはじまりにぴったりのすてきなイラストが並びました。

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小さな額にていねいに収められたイラスト。やわらかい線、やさしい色合いで描かれるお花や石ころ、甘いもの・・・女の子の大好きなものが宝物のような絵になりました。

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イラストは全て販売もしています。お気に入りがみつかったら、スタッフに気軽にお声かけくださいませ。(イラスト作品のお渡しは会期終了後となります。)合わせてグッズも販売。レターセットやポストカードは、最近会えていない大事な友達に、何気ない日常を一筆したためたくなるような素敵なイラストが印刷されています。

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iPhone7ケースやハンカチーフも。花の絵がちりばめられてついつい手にとってしまうほどの可愛らしさです。

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「あの日の砂糖漬け」。ほんのひとときのしあわせをいつまでもキラキラと宝石のようにとっておけるよう、色あせないよう、いつでも思い出せるよう、甘く閉じ込めた一枚一枚。眺めていると春の日差しでとろけるように、ほろほろと心がほぐれていくようです。

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お散歩がてら、ぜひお立ち寄りください。このひとときが甘い砂糖漬けになりますように。ご来場を心よりお待ちしております。

 

きたがわじゅり個展 あの日の砂糖漬け

開催期間:2017年2月28日(火)-3月6日(月)

開催時間:10:00-21:00(最終日は18:00まで)

開催場所:ギャラリーアンフェール

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日々の幸福やいとおしさを、わすれたときにはちゃんと思い出せるよう、

いつかのわたしをしあわせにしてくれたものたちを、描き留めました。

小さな絵たちの展示です。

ぜひ、あそびにいらしてくださいね。

 

(上田)

今週の新入荷、3月第1週

毎週金曜更新。

その週に入荷した活きが良い本を紹介する「今週の新入荷」、3月第1週をお届けします。

 

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今回まずご紹介する一冊は、ポール・オースターの新刊『冬の日誌』。人生の冬を迎えた70歳の作家による肉体と感覚をめぐる回想録。「君は十歳で、」「君はもう若くない。」…2、3行の短いセンテンスが連続し、時系列も断絶した走馬灯のような冒頭の文章に引き込まれ、奥に踏み込み、彼の人生を覗き見る。静かな、それでいて胸を打つ文章が広がる一冊です。本書と対をなす、精神をめぐる回想録『内面からの報告書』も来月末発売予定。翻訳はもちろん柴田元幸さん。ちょうど私もそうだったように、大半の若い読者にとって海外文学の入り口は柴田さんの訳書です。

4月2日の夜、柴田さんをお招きした朗読会を開催します。今回の中心はもちろんオースター。柴田さんの朗読を聞くと、彼が普段いかに音を大切にして翻訳をしているかよく伝わってきます。いつもの温和な柴田さんの雰囲気から想像もつかない、低く、唸るような声で行われる、迫真の朗読。過去に当店で開催した朗読会で披露された、ポーの「赤死病の仮面」を聞いた時は身震いがしたほどです。毎回満員予約締切となる人気のイベント。ご参加予定の方はお早めのご予約をおすすめします。http://ignitiongallery.tumblr.com/post/157571491682/

 

絵本のレンタルプロジェクトを中心に活動するWORLD LIBRARYが発行する絵本の取り扱いを開始しました。まだ販売店が多くないようなので、当店にお立ち寄りの際は要注目。英米だけに限らず、イタリア、スペイン、ノルウェー、韓国、中国などあらゆる国の絵本を翻訳されています。現在の取り扱いはこちらの4冊。今後、積極的にラインナップを増やしていく予定です。

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イタリアでたくさんのこどもに読まれている、スライドの仕掛けを動かして遊ぶ絵本「ちいさな ゆびで」シリーズ。 

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実際に一冊を貫通して空いた小さな穴を巧みに使ったユーモラスなストーリーが魅力的なノルウェーの絵本『穴』。 

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ハーマン・メルヴィルの「白鯨」をもとに生まれたスペインの絵本『エイハブ船長と白いクジラ』。こちらは海外文学の棚に並べています。

 

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クジラといえば、1995年生まれを中心とした若者たちが編集する文芸雑誌、『文鯨』第二号も入荷しています。特集は「叫びを翻訳するということ」。海外文芸の翻訳が単なる言語の言い換えに留まらないのと同じように、個人の内面から生じる叫びを批評、小説、詩歌など、あらゆる文芸表現へと昇華する。表現、批評するということを改めて泥臭く見つめ直そうとする気概にあふれた作品ばかりが揃います。第二号の発刊を迎え、より彼らの目的が明確になったといえるでしょう。要注目の書き手、山本浩貴+hの作品や、若き写真家、嶌村吉祥丸の断片的な写真と散文を収録。今後の刊行も楽しみな実験的な一冊です。

 

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建築専門誌『GA JAPAN 145』特集「建築にまつわる本のはなし」入荷しています。建築家50人が勧める本のコーナーをはじめ、原研哉が語る建築とメディアの関係、隈研吾が語る建築と庭など、特集内のすべてのトピックで読者が参考可能な書籍が紹介されています。しかも全体の7割が特集ページというまさに完全保存版です。ゆくゆく重宝すること間違いなし。

 

その他に、ひと組み合わせの音に対して多数の意味を持つ"多義語"を取り上げる小冊子『タギゴのイ』、雑誌ニューヨーカーを代表する書き手であり、常盤新平も絶賛したジョゼフ・ミッチェルの作品集『マクソーリーの素敵な酒場』(柏書房)、詩人西尾勝彦さんの最新詩集『光ったり眠ったりしているものたち』などが入荷しています。

 

それでは来週もお楽しみに。

 

《今回紹介した本》

『冬の日誌』ポール・オースター 柴田元幸訳 新潮社

『あおいよるのゆめ』ガブリエーレ・クリーマ WORLD LIBRARY

http://www.keibunsha-books.com/shopdetail/000000020882/

『穴』オイヴィン・トールシェーテル WORLD LIBRARY

http://www.keibunsha-books.com/shopdetail/000000020884

『エイハブ船長と白いクジラ』マヌエル・マルソル WORLD LIBRARY

http://www.keibunsha-books.com/shopdetail/000000020885/

『文鯨 第二号』文鯨編集部

http://www.keibunsha-books.com/shopdetail/000000020889/

『GA JAPAN 145』A.D.A EDITA TOKYO

 

(鎌田)

 

2017年2月書店売上ランキング

坂元裕二が脚本を手がけるドラマ「カルテット」。久しぶりに欠かさずにドラマを見ています。セリフの掛け合いやキャスティング、どれを取っても面白く、毎週火曜日が楽しみでなりません。中でも毎回ハッとさせられるのは、登場する料理の美味しそうなこと。クレジットをみると料理は飯島奈美さんが手がけているそうです。良い映画やドラマに食事シーンは欠かせません。飯島さんの新刊『LIFE 副菜2』も入荷しています。ほぼ日から。

 

それでは、2017年2月の書籍売上ランキングをお知らせします。

 

1位『美しい街』尾形亀之助 夏葉社

2位『一汁一菜でよいという提案』土井善晴 グラフィック社 

3位『という、はなし』吉田篤弘 フジモトマサル 筑摩書房

4位『SPECTATOR vol.38 特集赤塚不二夫』エディトリアル・デパートメント

5位『千明初美作品集 ちひろのお城』千朋初美 復刊ドットコム

6位『自分で考えよう』ペ-テル・エクベリ スヴェン・ノルドクヴィスト 晶文社

7位『茨木のり子の献立帖』平凡社

8位『家族最後の日』植本一子 太田出版

9位『下北沢について』よしもとばなな 幻冬舎

10位『鹿児島睦の器の本』鹿児島睦 美術出版社

 

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1位は、夏葉社の新刊『美しい街』。戦前の詩人・尾形亀之助の初期から晩年まで全作品のなかから55の詩を選び、まとめられた詩集。詩の合間には同時代に活躍した画家・松本竣介のデッサンが入っています。夜、部屋でつぶやいたような、美しい言葉たち。辻まことも尾形亀之助の詩集をポケットに入れて持ち歩いていたそうですが、まさに普段から鞄やコートに忍ばせて持ち歩きたい一冊。ポケットにすっぽりと収まる大きさがこれまた良い。復刊を待ちわびていた方にも、おそらく彼の詩人を知らないであろう若い方にも、渋い詩集ながらたくさんの方に届きました。

先日入荷した、平凡パンチ、BRUTUS、POPEYEなど、雑誌という媒体が一番元気だったころに活躍した伝説のフリー編集者・寺崎央のコラム集『伝説の編集者H・テラサキのショーワの常識』に尾形亀之助の記述を発見し、驚きました。曰く「長年読みたいと願っていた尾形亀之助をやっと読めた興奮は抑えようもないんだな。」と。尾形亀之助の詩が新刊で読めるということの幸せ。感じていこうではありませんか。

 

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2位は、もはや当店の定番となった『一汁一菜でよいという提案』。米を中心に、味噌汁と漬物でなる食事の型、「一汁一菜」を提案する本書は、日々忙しく生きる私たちの強い味方です。これで十分と気づいてからは、家での料理が気楽に、愉しくなりました。余談ですが、NHK「きょうの料理」でのアナウンサーの方との掛け合いがなんともゆるく、帰宅してたまたま土井先生の回だとすこし嬉しい今日この頃。

 

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5位は、月刊漫画誌「りぼん」でデビューを果たしながら、70年代後半に数冊の作品集を刊行したきり永らく幻となっていた千明初美。装いを新たに復刊した『千明初美作品集 ちひろのお城』。漫画家の高野文子さんが企画・監修し、今回の刊行を後押ししたことは意外と知られていないようなので、身近に高野さんファンがおられる方はそっと教えてあげてみては。数が少なくなってまいりましたが、先着ご購入特典としてポストカードと高野文子メッセージペーパーをお付けします。こちらは数に限りがありますので、お早めに。

 

それでは、今回はこのあたりで。

また来月、お楽しみに。

(鎌田)

今週の新入荷、2月第4週

早いもので2月も最終金曜日。夕陽の沈むのが日に日に遅くなり、近づく冬の終わりを感じます。寒さで足が遠のいていたものの暖かくなれば行きたい場所のあれやこれや、そこで開きたい本の顔やタイトルを思い浮かべ数え上げながら春を待つ日々です。

それでは、2月第4週の新入荷をお届けします。

 

眠れないので夜が更ける

私は電燈をつけたまま仰向けになって寝床に入っている

電車の音が遠くから聞こえてくると急に夜が糸のように細長くなって

その端に電車がゆわえついている

(「夜がさみしい」)

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今週まずご紹介するのは夏葉社の新刊詩集『美しい街』です。

戦前の詩人、尾形亀之助が活動初期から晩年のあいだに書いた全詩から55編を選び、新たに編んだ一冊です。哀しみや寂しさを、ことさら憂うというよりもぽつぽつと独りごちるような飾り気のない詩情。とぼけているようで純粋に曝け出される心の裡。点描される風景の断片、その美しさと寂寞。幾重にも重なる詩人独自の魅力は、世紀をまたいでも色あせることはありません。詩の合間に挿入される亀之助と同時代の画家・松本竣介のデッサンがその詩世界を一層際立たせ、この詩集を特別なものにしています。おさまりの良い小ぶりなハードカバーという判型も美しく魅力的です。一篇ごとは短く、淡々と過ぎ去ってゆきますが、巻末エッセイを寄せた能町みね子さんがかつてしていたように「最初から通してすべて読もうとせず、数年にわたって、何気なく開いてはそこの数篇を読み、閉じる」。そんな読書体験もまた相応しいのではないか、と思わせてくれるような佇まいの詩篇です。

 

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 前著『スープ』からおよそ二年半、料理家・細川亜衣さんの新著『野菜』も今週の入荷。季節ごとそれぞれに特別な味を持つ旬の野菜を生かし、普段の食卓に、もてなしのご馳走に、滋養が身体に沁みわたる和洋中エスニックさまざまなレシピを紹介します。料理書であると同時に、ヴィジュアルブックとして非常に美しかった前著と同じく、オールフルカラーの写真は写真家の在本彌生さんが担当されています。色とりどりの野菜を用い、匂い立つような臨場感をもたらす料理の行程や食卓の風景を収めた写真は、目にも美味しく、生きることそのものに繋がる食と料理の豊かさを伝えます。イタリアで学び、熊本に移住し、過ぎ越してきた時間を織り込んだ細川さんのエッセイも、ひとりの料理家が培ってきた経験に即した実感に触れることができる稀有なもの。一冊のなかに、レシピとビジュアルブックとエッセイを内包した美しい料理書です。

こちらは、少部数ですが著者サイン本も店頭にて販売しております。気になる方はぜひお早めに。

 

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熊本にゆかりのある書き手たちの文章を束ね、「職人の自主的な共同組織」を意味する言葉をタイトルに冠した文芸誌『アルテリ』。年2回発行のこちらも、早いもので三号が届きました。石牟礼道子さんや渡辺京二さん、伊藤比呂美さんや坂口恭平さんなど、熊本にゆかりを持ちながら作家としてひろく全国に名を知られる豪華な執筆陣と、熊本に店を開く橙書店という本屋が編集発行するからこその繋がりでわたしたちにも届けられる書き手たちの文章を収めます。テーマを設けることなくそれぞれに書きたいことを書く、というシンプルながら一貫した編集方針が、つらつらと読んでいるうちに思わぬ素晴らしい文章と出会う、文芸誌ほんらいの楽しみを思い起こさせてくれます。創刊から一年を経て、初号よりページ数もおよそ100ページ増え、ますますの読み応えをそなえた一冊です。じっくり腰を据えてお楽しみください。

しばらく売り切れ状態だった創刊号も増刷され、こちらも同時入荷していますので、まだお持ちでない方はこちらもこの機会にぜひ。

 

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最後にご紹介するのは、新入荷ではなく今週ひさしぶりに再入荷したこちら。『学習まんが アフォーダンス』。思想としてのデザインを、デザインされたテキストで届けるメディア「ÉKRITS/エクリ」が「学習まんがのフォーマットで遊ぶ」ことをコンセプトに制作した冊子の第一弾です。

一脚の椅子は、座るものであると同時に、ある状況では踏み台に、物置として使う人もいれば、時にそこに隠れることだってできる。そんな導入から、環境と動物との関係、環境が動物に提示する意味や価値について提唱した心理学者のジェームズ・J・ギブソンの理論「アフォーダンス」を紹介するユニークなこちらの冊子。子どもたちが楽しく学べる学習まんがというフォーマットを採用し、難解に思える理論と感覚を解説しながら、わたしたちが無意識に行っている環境や外界との接し方をあらためて捉えなおすきっかけを与えてくれる一冊です。第二弾『記号とアブダクション』とあわせての昨年の店頭フェアでは関連書籍も並べ、多くの方に手に取っていただきました。しばらく売り切れていたのですが、このたび増刷され、また取り扱いが可能に。当店としても長く取り扱っていきたい本シリーズ。第二弾『記号とアブダクション』とあわせてぜひご覧ください。

 

そのほか、名著『ぼくの美術帖』から35年の時を経てあらたに編まれたイラストレーター原田治さんの美術エッセイ『ぼくの美術ノート』、台所という生活の場を起点に人々の営みに目を向ける大平一枝さんの『男と女の台所』、当店から程近い出町柳のトランスポップギャラリーで個展開催中の新鋭画家・中田いくみさんの初漫画作品集『かもめのことはよく知らない』、イタリア人フォトグラファー、Cesare Fabbriによるユーモラスで美しい路傍の風景写真集『THE FLYING CARPET』なども今週入荷しています。

ご来店の際にはぜひそれぞれを手に取ってご覧になってみてください。

 

それでは、また来週をお楽しみに。

 

《今回紹介した本》
『美しい街』尾形亀之助/夏葉社

http://www.keibunsha-books.com/shopdetail/000000020837/

『野菜』細川亜衣/リトルモア

http://www.keibunsha-books.com/shopdetail/000000020878/

『アルテリ 三号』アルテリ編集室(橙書店)

http://www.keibunsha-books.com/shopdetail/000000020874/

『学習まんが アフォーダンス』大林寛 コルシカ/ÉKRITS

http://www.keibunsha-books.com/shopdetail/000000020406

 

(涌上)

 

affordance「革カバンと革小物 展」

ギャラリーアンフェールでは現在『affordance 革カバンと革小物 展』を開催中です。神奈川で革製品を制作されているaffordanceさん。各地で展示会やクラフトフェアに出展されていましたが、京都での個展は今回がはじめてとのことで、この機会にぜひたくさんの方にご覧いただきたい展示です。

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ギャラリーにはいろんな形の革カバンや革小物がずらり勢揃い。affordanceで使われているのは日本製のタンニンなめしの牛革をベースにした、オリジナルのヌメ革。軽くて丈夫で柔らかく、革本来の風合いが残る味わい深い革が使用されています。

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革製品といえば、使っていくうちに風合いが変化してだんだんと手に馴染んでいく過程も持つ人だけが楽しめる醍醐味。会場には経年サンプルも展示されていて、新しいものと並ぶとその違いが一目瞭然。深い色合い、柔らかくしっとりつややかで表情豊かに変化した姿は、愛らしさすら感じるほど。

 

種類やサイズが豊富に揃った革小物。男女問わずきっとお気に入りがみつかるラインナップです。どこか愛嬌のあるデザインで選ぶのも楽しい!

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こちらは「mushi」という名前のついたちょっと変わった”顔”をした小銭入れ。口を開くとコインの受け皿になってくれる優れものなデザイン!カバンから取り出すのが楽しくなるような小物です。

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書店での展示会ということで作っていただいたというブックカバーはステッチが可愛らしいシンプルなデザインで、お気に入りの本を持ち歩くのにぴったり。

 

シンプルながらも一つ一つ使いやすさにこだわってデザインされたカバンたち。

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ちょっとしたお出かけに便利なかさばらないショルダーや軽くて肌馴染みのいいリュックやトート。物の出し入れがしやすくて、たっぷりものを入れても、スマートな印象のかろやかでシンプルなカバンは通勤通学やお出かけ、どこにでも連れて歩きたくなりそう。

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どのアイテムもaffordance定番色のベージュ/ダークブラウン/ブルーグリーン/朱の4色をご用意。(一部アイテムはカラーによって追加加工料金がかかります)カバンは基本的に受注となりますが、在庫のあるものはすぐにお持ち帰りいただけます。持つ人とともに成長する革小物、新生活に向けた贈り物にいかがでしょう。

 

そして今回の展示に合わせて、ギャラリー内でワークショップも急きょ開催が決定しました!今回はブックカバーとパスケース、2つのコースをご用意。刻印もできるので、お名前や模様を入れて自分だけのオリジナルをつくってみてはいかがでしょう?初めての方もどうぞお気軽にご参加くださいませ。(詳細は下記をごらんください)

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私も、祖母からもらった革カバンを長く使っていますが、くたくたになってきてもクリームを塗ったり磨いたりして手を入れれば元気になってくれる革小物には、いつまでも一緒にいたくなる相棒のような安心感があります。革の魅力がたっぷりつまった展示、ご来場を心よりお待ちしております。

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affordance「革カバンと革小物 展」

開催期間:2017年2月14日(火)-27日(月)

開催時間:10:00-21:00(最終日は18:00まで)

開催場所:ギャラリーアンフェール

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革カバンや革小物を作っておりますaffordance(アフォーダンス)と申します。

恵文社一乗寺店さんには7年程前に友人に連れられて初めて訪れました。

愛がある陳列やその空間が素敵でついつい長居した事を今でも覚えています。

いつかこういう空間で展示したいと思っていましたが、今回念願叶っての展示になります。

前置きが長くなりましたが、

展示では定番品に加えて、カバンの新作や端切れを使った1点物も展示販売致します。

この機会に是非お越しくださいませ。

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affordance=行為を引き出す/誘う (心理学者J・J・ギブソンが作った言葉です。)

全ての物事・環境が動物の行為をうながしている。というとらえ方です。

何気ない日常の中で生まれる様々な行為や感じる事、

affordanceはその一つのきっかけになりたいと考えます。

http://www.affordance-play.com/

 

●●affordance革小物づくりワークショップ開催決定!●●

affordanceによる革小物づくりワークショップを開催します!

好きな色の革を選んで、目打ち、刻印、手縫い、コバ処理などを体験しながら革小物をつくっていただけます。お手入れをしながら長く愛用できる革小物、自分でつくれば愛着もひとしお。ぜひお気軽にご参加くださいませ。

★好評につき27日(月)10:00-16:00も開催します!
材料がなくなり次第終了となります。
(飛び入り参加も可能ですが、事前にご一報いただくのが安心です)
この機会にぜひご参加くださいませ。

[開催日時]

2017年2月25日(土)13:00-19:00/26日(日)10:00-19:00

*随時受付(ご予約優先/なるべく事前ご予約をおすすめします)

[場所]

ギャラリーアンフェール内

[コース]

▽ICパスケースを作ろう

参加費:¥2,000(税込・材料費含む)

所要時間:60分程度

▽革でブックカバーを作ろう

参加費:¥4,000(税込・材料費含む)

所要時間:90分程度

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・一度に最大4名様まで参加可能。

・各コース、革色はaffordance定番4色(ベージュ/ダークブラウン/ブルーグリーン/朱)と黒の計5色からお選びいただけます。

・材料がなくなり次第終了いたします。

[ご予約方法]

ご予約なしでもお席が空いていればご参加可能ですが、

ご予約優先となりますので、なるべく事前予約いただくことをおすすめします。

「お名前/希望コース/希望時間/人数」をメールか電話にてお知らせください。

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恵文社一乗寺店(担当:上田)

TEL:075-711-5919

メール:enfer@keibunsha-store.com

 

 

(上田)

華雪による書と篆刻の講座2017「筆遣い」の展開

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昨年に引き続き、2017年も書家・華雪さんによる講座を当店にて開催いたします。
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◆華雪による書と篆刻の講座2017「筆遣い」の展開

古代から字を書く(掻く)道具である毛筆や印を刻む鉄筆。
文字を読み書き覚え、正しく能率的に書き記るすことさえできれば問題のない現代を生きるわたしたちには筆という不自由さをともなう道具はもはや必要のないのかもしれません。
ただ、ひとびとが字を書いてきた歴史を振り返ってみれば、文字が生まれ、時代や文化が成熟する中で、ひとびとは筆の動きとそこから現れる筆跡により複雑な表現を求めてきました。そこにあるのは文字の「骨格」を書く手の動きを柔軟に受けとめ、筆致として表わすことのできる筆による表現に対するひとびとの好奇心であったように思えます。

今期は、書・篆刻ともにその“筆遣い”に着目し、ひとびとがこれまでどのような表現を行ってきたのか――前期は“筆遣い”が最もダイナミックに変化した古代中国の時代に焦点を当て、学びます。

“筆遣い”が様々に試行錯誤されてきた古代から文化の成熟を見る唐代までを、毎回ひとつの古典を取り上げ、観察・臨書(摸写)します。試行錯誤に満ちた様々な筆遣いを観察し、実際に臨書することを通じて、書における表現のあり方を学びます。

 

開催日:
奇数月の最終週日曜日に開催
2017年3月26日(日)/5月28日(日)/7月30日(日)/
9月24日(日)/11月26日(日)/2018年1月28日(日)

[篆刻]11:00-13:30 [書]15:00-17:30
※各回定員6名。1回ごとにご参加頂けます。

<各回の講座内容>
01 引っ掻く直線 古い肖形印「亞字印」/
  骨に刻まれた書「甲骨文字」・鋳込まれた書「金文」
02 整う丸み   古い肖形印「鳥印」/石碑の書「小篆」
03 起筆と収筆1 古印白文/木簡の書「隷書」
04 起筆と収筆2 古印朱文/木簡の書「隷書」
05 配置と調和1 漢印白文/漢碑の書「八分」
06 配置と調和2 唐印朱文/漢碑の書「八分」

 

受講料:
各回6,000円(材料費込)
※篆刻と書を通し受講の場合10,000円

会場:
恵文社一乗寺店 ワークルーム

持ち物:
筆記道具、メモ帳、古新聞(下敷き用の古紙・書に参加の方のみ)
※その他道具はこちらで用意します
※汚れてもいい服装でご参加ください

お支払方法:
郵便振込・店頭でのお支払 

問合・申込先:
恵文社一乗寺店ギャラリーアンフェール
tel 075-711-5919
enfer[at]keibunsha-store.com
※[at]を@に変えて送信してください。

※ご氏名、お電話番号、参加希望日、希望講座(篆刻・書)、お支払い方法をご選択の上、ご連絡ください。なるべくメールでお申し込みいただけると助かります。ご注文いただいた方には確認メールをお送りします。届かない場合は再度ご連絡下さいませ。
※料金はすべて先払いをお願いしております。また、キャンセルの場合の返金はご容赦いただいております。

 

皆様のご応募をお待ちしております。

 

(田川)

『恐竜がいた』原画&恐竜展示

小さいころ、大半の少年がそうだったように、恐竜に憧れていました。

恐竜そのものになりたかったのか、ペットのように飼いならしたかったのか、大人になった今ではわかりません。そんな少年の夢ともいえる、恐竜への憧憬からキャンバス生地で立体の恐竜を作り続ける画家の下田昌克さん。実際にすっぽりと頭から被ることもできる、骨だけの姿の恐竜たち。

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昨年末に詩人谷川俊太郎さんと下田さんの共作として一冊の本『恐竜がいた』がスイッチパブリッシングから発行されました。下田さんの恐竜に触発され、生まれた詩人谷川さんの原始を思わせる詩。実写、絵、言葉が交錯する作品集です。

 

書店では、一週間限定で下田さんの作品の原画と、キャンバス生地でできた大迫力の恐竜を展示します。

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合わせて、トートバック、バングル、キーホルダーも販売中です。

この機会にぜひ本と合わせてお楽しみください。

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 そして本日、展示の準備にと下田さんが東京より駆けつけてくださいました。

 

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大迫力の恐竜!

 

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子どものようにお茶目で自由な下田さん(自作の恐竜Tシャツ!)。

 

 

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自作ポップもさらさらと描いていただきました。

 

 

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『恐竜がいた』原画、恐竜展示

2/18(土)から2/26(日)までを予定しています。

書店奥の壁面にて

 

 

(鎌田/涌上)