恵文社一乗寺店 スタッフブログ

恵文社一乗寺店の入荷商品やイベントスケジュール、その他の情報をスタッフが発信いたします。

2018年10月書店売上ランキング

2018年10月の書店売上ランキングをご紹介します。

 

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1位『マムアンちゃん』ウィスット・ポンニミット(マーマー)

 

2位『バウムクーヘン』谷川俊太郎(ナナロク社)

 

3位『アリになった数学者』森田真生 脇阪克二(福音館書店)

 

4位『犬(きみ)がいるから』村井理子(亜紀書房)

 

5位『わたしを空腹にしないほうがいい』くどうれいん(BOOKNERD)

 

6位『こどもべやのおともだち アンナとビイプ』こみねゆら(講談社)

 

7位『気になる京都4 あの店・あの場所』(風の駅)

 

8位『生き物としての力を取り戻す50の自然体験』カシオ計算機株式会社(オライリー・ジャパン)

 

9位『ten to sen の模様刺繍』岡理恵子(グラフィック社)

 

10位『決定版 からだの教養12ヶ月』若林理砂(晶文社)

 

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今回の1位はタイの漫画家、タムくんの4コマ漫画『マムアンちゃん』。ホームレス状態の方の自立を支援する、路上でのみ販売される雑誌「ビッグイシュー」にて、10年以上連載された70もの作品をまとめた一冊です。某アプリで友人が頻繁にこの子のスタンプを送ってくることもあって、なんだか親近感が年々増してきました。前向きでキュートなマンゴー頭の女の子。店頭にはタムくんの「ヒーシーイット」シリーズもご用意しております。

→ビッグイシューについてはこちらから。

www.bigissue.jp

 

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3位は、絵本3位『アリになった数学者』。独立研究者・森田真生さんが文章を書き、マリメッコ、SOU・SOUデザイナーの脇阪克二さんが絵をつけた一冊。昨年、福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」にて発表された作品が、早くも書籍化されました。こちらでは、私たちが当たり前のように使っている「1」という概念について考えます。数学の分野で「1」は無定義語とされています。かつてフレーゲという数学者がその定義に挑んで以来、すべての根幹にあたる「1」を誰も定義できずにいるのです。では、考えるだけ無駄なのか。森田さんの文章を読むとそんなことはないと、子どもに胸を張って伝えることができるはず。これから何かを学びだす子どもたちへ、おすすめの一冊です。

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8位は『生き物としての力を取り戻す50の自然体験』。「身近な野あそびから森で生きる方法まで」を紹介したこちらの一冊。"自然の音に歌詞を付けよう""世にもかわいい毒きのこを探しに行こう""寒さが好きになる発想転換をネイティブアメリカンに学ぼう""身体に「ものさし」をインストールしよう"などの項目を挙げ、自然と楽しみながら付き合うヒントを提案します。福岡伸一らの寄稿も。

 

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発行元のオライリージャパンは、主にIT関連の書籍を出版している版元ですが、「メイカーフェアトウキョウ」というイベントの主催者としても知られています。メイカームーヴメント、DIYなどを扱った良書も数多く出版されているので、ぜひご注目ください。当店でも何冊も取り扱っています。

 

今月はここまで。また来月もお楽しみに。

 

(鎌田)

PUENTE 体をあたためる衣服展

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現在、ギャラリーアンフェールでは、「PUENTE(プエンテ)」による展示会を開催しています。南米のアンデス山脈-標高4500mに生きるアルパカの毛を素材に、ボリビアとペルーの先住民系の人々を作り手として、体をあたためる衣類を提案しているブランドです。レッグウォーマーや手袋などの小物類から、当店では初めてのご紹介となるベストやセーター、ニットコート等、全ラインナップをご用意いただきました。

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手紡ぎイカベスト

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当ブランドにおいてベストだけでも、丸首、タートルネック、カシュクールタイプと様々ですが、特におすすめしたいのがイカベスト。ハンガーにかけた状態ではわかりにくいのですが、襟元や袖口に余裕をもたせたシルエット。背面の切り返しがなんとも可愛いのです。こちらはペルーにて、手紡ぎの糸を手編みで作られたもの。目の均一さに、機械編みに思いがちですが、棒針で編んでいます。

 

手編みショール(ボタンタイプ)

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かのこ編みによるでこぼこした生地に、くるみボタンが10個ついています。そのまま巻いたり、羽織る以外に、ボタンの留め方次第で袖を作り、ボレロやカーディガンのようにもお使い頂けます。こちらはボリビアで生産。ぜひ会場でも着こなしをお試しくださいませ。

ボリビアでNGO活動を手伝っていた際に、現地の手仕事の素晴らしさに触れ、この仕事を志したという、主宰の落合さん。現在はご出産を終えたばかりで、頻度は少なくなったそうですが、これまでは年に2度2ヶ月ずつ、現地を訪れていました。どんな環境に生きるアルパカの毛を刈り、紡ぎ、編んでいるのか、PUENTE商品をより深く知る「お話会」を展示会中には開催しています。30日、1日の会を終えて、最後の会は4日(日)の14時~15時(会場:当店コテージ)を予定しています。ご予約、参加費は不要です。お気軽にお立ち寄りくださいませ。

 

PUENTE 体をあたためる衣服展
10月30日-11月5日(※最終日は18時まで)
恵文社一乗寺店ギャラリーアンフェール

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(田川)

手しごと「民藝のある暮し」

生活館ミニギャラリーでは、手しごと「民藝のある暮し」展を開催中です。5年ほど前にも展示をしていただき、今回久しぶりにご紹介させていただきます。

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今回も数ある民藝の中から厳選された品々が並びました。どれもこれもやっぱり手にとって思うのは、人の手で作られた暮らすための道具はあたたかくて、美しい。いつまでも手のひらにおさめて愛でていたくなる可愛らしさや、ほっとする懐かしさが伝わってきます。

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こちらは小鹿田(おんた)焼。今回たくさんご用意いただきました。削って描かれる流れるような模様が美しい器です。

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沖縄のやちむん。秋冬の食卓に映えそうな絵柄が揃いました。

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手のひらサイズの小さなお鍋のようなこちらは島根・湯町窯の「エッグベイカー」。卵を割り落として、直火で目玉焼きがつくれる可愛らしい台所道具です。

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岩手・鈴竹細工の「豆腐カゴ」。いろんな編み方が一つになったとても美しいカゴ。豆腐屋さんの行商のラッパは最近ではあまり耳にしませんが、どんなふうに使おうか考えるのも楽しいですね。

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こちらは倉敷緞通(だんつう)。モダンな模様が美しい敷物です。今回はテーブルセンターを各種ご用意いただきました。

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沖縄や秋田などから集まったガラス器たち。淡い色から深い色、色とりどりのガラスが並びます。

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こちらはパフェグラスとアイスクリーム鉢。眺めるてるだけでもワクワクしてしまいます。お家で喫茶店気分が味わえます。

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ころんとした形が可愛らしいたるグラスや、深いブルーが美しい大きなお皿も。

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もうご紹介しはじめるとキリがないくらい、楽しくて美しい品々が日本各地から集まりました。

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日々の暮しのために作られた民藝。自分の食卓と重ね合わせたり、この器でこんな料理が食べたい!と想像をふくらませながら、手にとってじっくり眺めたい展示になりました。ご来店をこころよりお待ちしております。


手しごと「民藝のある暮し」
開催期間:2018年10月27日(土)-11月9日(金)
開催時間:10:00-21:00(最終日は18:00まで)
開催場所:生活館ミニギャラリー

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東京・尾山台にある「手しごと」では、「民藝」という日本の手仕事《陶磁器/手吹きガラス/かござる/染織/木工など》を扱っています。
今回は、九州・沖縄の陶磁器を中心に、各地の手仕事をさまざまにご紹介いたします。
土地と人の手から生み出されたものは、暮しによろこびと安らぎを与えてくれることと思います。

 

(上田)

冬物入荷のおしらせ①

 いよいよ、ニットキャップやマフラーを手放せなくなる季節がやってきました。今シーズン当店でご用意した品々を、こちらでは順次ご紹介していきたいと思います。

PUENTE リストウォーマー

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アルパカ素材による、体をあたためる衣服を提案しているPUENTE。毎シーズン定番の手紡ぎ「アンクルウォーマー」「ヘアーバンド」に加えて、今年は「リストウォーマー」も入荷しています。何よりの魅力はそのアルパカ毛糸の肌触り、滑らかさ。アンデス高地の標高4500mに生きる動物ですので、寒さから身を守るための保温性がとても高いのです。是非お手にとって実感いただきたいもの。

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一見、機械編みのようですが、すべて職人さんによる手編みです。糸色も染めたものではなく、アルパカの毛色そのまま。PUENTE代表の落合さんが、直接ボリビアやペルーを訪ね、作り手さんとやり取りを重ねて生まれる品々です。これまで当店では小物中心のご紹介でしたが、10月30日(火)より7日間、展示会を開催します。衣類や大判布をご用意して、皆さまのご来場をお待ちしています。
写真はDMより。編み手さんの笑顔が眩しい。


PUENTE 体をあたためる衣服展
10月30日 - 11月5日 (最終日は18時まで)
恵文社一乗寺店 ギャラリーアンフェール
※10/30,31,11/4 各日14時-15時 当店コテージにて、
PUENTE主宰・落合裕梨さんによるお話会も開催

 

TWEEDMILL リサイクルラグ ブランケット(150 × 120cm)

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スコットランドウールのラグメーカーとして、英国ウェールズを拠点に高品質なブランケットを生産している「TWEEDMILL」。ここ数年にわたり、当店ではタータンチェックのブランケットを扱っていますが、今期は新しく、リサイクルウールラグも入荷しました。こちらはブランケット製造時の残糸など、羊毛100%の回収品を合わせて作られた、環境にやさしい品。マット代わりにはもちろん、ソファーやベッドにかけて、またピクニックの際に芝生に広げてと、多様にお使いいただけます。ざっくりとした織りの素朴さが、何とも魅力的です。
 
いずれも当店生活館にて販売しています。
(PUENTE商品のみ、展示期間中はアンフェールフロアにて販売)

 

(田川)

「DARUMAの編みものフェア」「編み物はじめてワークショップ」のご案内

11月1日(木)よりスタートする編み物ミニフェアとイベントのご案内です。

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「DARUMAの編みものフェア」
11月1日(木)- 11月15日(木)
10時 - 21時
恵文社一乗寺店 生活館

今年の冬は何を編もう?ニッターにはわくわくする季節が巡ってきます。今年から当店でもお取り扱いがはじまった「DARUMA PATTERN BOOK」は、ダルマ糸でお馴染み、手芸材料を取り扱う横田株式会社が出版するニットの本。今年のvol.3、昨年のvol.2ともに好評です。

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www.keibunsha-books.com

「DARUMAの編みものフェア」では、今年のvol.3に掲載されたものから4点の作品を展示、毛糸も販売します。気になる作品を、実際に手で触れてご覧頂け、鏡にあわせて試着して頂くことも出来ます。その他、編み物がまったく初めてという方におすすめの「はじめてBOOK 棒針編み」や「はじめてKIT 棒針編み」、ケーブル模様の帽子型をした編み針キャップも並びます。店頭のフェアでは、期間中に1500円以上お買い上げの方に、フォークランドウールで編むケーブル模様のカウルの編み図をプレゼント。ご希望の方は、生活館レジにてお申し付けくださいませ。


<フェア展示作品・4点>
「DARUMA PATTERN BOOK 3」より
・冬のケーブルカーディガン(デザイン:風工房)
・クロスグリスリーブのセーター(デザイン:野口智子)
・ニットキャップ(デザイン:YOKOTA)
・スクエア&ボーダーのストール(デザイン:YOKOTA)

www.keibunsha-books.com

 

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また、期間中の11月12日には当店コテージにてイベント「編み物はじめてワークショップ&DARUMA PATTERN BOOK作品展示」も開催されます。

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「編み物はじめてワークショップ&DARUMA PATTERN BOOK作品展示」
11月12日(月)
DARUMA PATTERN BOOK作品展示:11時~20時
編み物はじめて ワークショップ:(1回目)13~15時 (2回目)17~19時
恵文社一乗寺店 COTTAGE

イベントの詳細・お申込みはこちらから

この日は「DARUMA PATTERN BOOK 2」の掲載作品を8点、「DARUMA PATTERN BOOK 3」の作品を8点展示、毛糸を販売します。こちらに加えて、普段手芸店では買えない毛糸の見本帳や、廃盤のため入手しにくくなっている「DARUMA PATTERN BOOK 1」も少数販売します。探されていた方は、ぜひこの機会をお見逃しなく!

そして、同じ日に開催の「編み物はじめてワークショップ」では、「編み物が気になっていたけど、どうやって始めてよいのかわからない?」という初心者さんに向けたワークショップも行われます。編みものをはじめるきっかけ作りに、ぜひご参加ください。


<COTTAGEイベントでの展示作品>
「DARUMA PATTERN BOOK 2」より
・シェットランドウールのセーター(デザイン:YOKOTA)
・冬の編み込みセーター(デザイン:すぎやまとも)
・リバーシブルニットキャップ(デザイン:くげなつみ)
・ゆるりシルエットのカーディガン(デザイン:野口智子)
・ハイネックセーター(デザイン:野口智子)
・好きな模様で編むマフラー(デザイン:YOKOTA)
・鳥とすずらんの編み込みミトン(デザイン:YOKOTA)


「DARUMA PATTERN BOOK 3」より
・冬のケーブルカーディガン(デザイン:風工房)
・クロスグリスリーブのセーター(デザイン:野口智子)
・ニットキャップ(デザイン:YOKOTA)
・スクエア&ボーダーのストール(デザイン:YOKOTA)
・ボーダーセーター(デザイン:YOKOTA)
・ハンドウォーマー(デザイン:YOKOTA)

 

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編み物好きも、編み物が初めての方も、ぜひお気軽にお越しくださいませ。

 

 

はしもとゆか個展「朝のけはい」

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ギャラリーアンフェールでは、イラストレーターはしもとゆかさんの個展「朝のけはい」を開催中です。
2017年の春、拠点を東京から京都に移されてすぐの頃に個展を開催いただきました。この時は、世界各地を旅して描かれた大きな風景画を多く展示していただきました。旅の中の風景が優しい目線で描かれていて、一緒に旅をしているような心地よい展示でした。(前回の展示

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今回は、前回とはまた少し雰囲気がかわって、日常のひとこまや、絵本のような物語を感じる構図のイラストがたくさん並びます。

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版画のような風合いですが、こちらは「余白をだいじにしたい」というはしもとさんが独自に考えた、紙を当てながらオイルパステルを塗って描かれています。輪郭がぼんやりするオイルパステルに紙をそえることで境界がくっきりして独特の雰囲気に仕上がっています。

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オイルパステル独特の柔らかい質感の色合いに、余白と境界がくっきりすることで、逆みたいですが、なぜかどこか夢の景色のような不思議な感覚がします。

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今回はグッズもたくさんご用意いただきました。この時期にぴったりのカレンダーや、人気のポストカードの他、手描きのトートバッグも!京都に拠点を移したはしもとさんが描いてくれた鴨川の風景は、鴨川好きさんにぜひ持っていただきたい一品です。

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毎日やってくる朝の気配、あっという間に過ぎる朝の瞬間のひとこまが切り取られて、小さな額にひとつひとつ収められました。さわやかな朝、ちょっとだけ憂鬱な朝、楽しみな朝、楽しい朝、いろんな朝を感じながら、どうぞゆっくりお過ごしください。はしもとさんは全日在廊予定なので、ぜひ作品についてお話もお楽しみください。ご来場をこころよりお待ちしております。

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はしもとゆか個展「朝のけはい」
開催期間:2018年10月23日(火)-10月29日(月)
開催時間:10:00-21:00(最終日は18:00まで)
開催場所:ギャラリーアンフェール

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「あたらしい朝の光に包まれて
 なにかが始まりそうな予感
 ゆっくりと、今日も歩きだす―――」

イラストレーターのはしもとゆかによる、朝をテーマにした個展です。
オイルパステルのやわらかな筆致で描かれた、さまざまな朝の情景をお楽しみください。
※作家全日在廊予定です。

はしもとゆか Yuka Hashimoto
絵描き、イラストレーター。神奈川県出身、多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。MJイラストレーションズ卒業後、2017年よりフリーランスとして活動。見た人が笑顔になれるような、良い空気の流れるイラストレーションを目指す。現在京都在住。
[instagram] @hashimotoyuka_art
[website] http://www.hashimotoyuka.com

 

(上田)

店頭フェアのご案内:「発酵」本フェア開催中 『ちゃぶ台 vol.4』発酵×経済号発売

 

店頭フェアのご案内。

 

おなじみ、ミシマ社が発行する文芸書サイズの雑誌『ちゃぶ台』。vol.4の特集は「発酵×経済」です。今回のテーマに「発酵」が選ばれるまで、ここ数年の出版、カルチャー界の蓄積があったように思えます。

 

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雑誌『Spectator』が「発酵のひみつ」特集を組んだのが2016年のこと。翌年、ここ数年の発酵ムーヴメントのバイブル的存在になった小倉ヒラクさんの『発酵文化人類学』が刊行されました。そのなかでレヴィ=ストロースの「ブリコラージュ」という概念が紹介されています。

 

「神話的思考の本性は、雑多な要素からなり、かつたくさんあるといってもやはり限度のある材料を用いて自分の考えを表現することである」

 

フランス語でブリコラージュはDIYを指すそうです。ヒラクさんは「神話」を「発酵」に置き換えることによって、ストロースの思考を「発酵」の土壌に落とし込みました。誰かにとっては残り物の食材でスープを完成させることもDIYであり、発酵的な発想が必要になります。

 

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発酵≒DIY?

以来、DIYによく似た文脈で「発酵」という言葉が使われる場面を目にしてきました。確かにDIY精神の基礎となった「ホールアースカタログ」やヒッピー文化にも通じるニュアンスを、この「発酵」というキーワードに見出すことができます。より手垢がついた、ディープなキーワードとして日常に取り入れてみたい、そんな思いが募るなか、今回の『ちゃぶ台』がやってきました。

 

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小倉ヒラクさんが秋田の酒蔵をたずね綴られた文章、『発酵文化人類学』とともに発酵ムーヴメントを牽引してきた一冊『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』を書いたタルマーリーの渡邊格さん・真理子さんへの聞き書き(聞き手は三島さん)。発酵世界への導入として、ちょうど良い文量とバランスです。今朝、常連のお客さんが「ちゃぶ台はご飯を食べながらでも読めるから元気が出る」と言って買っていかれました。

 

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興味がわくと物足りず、次の一冊に手をのばしたくなる。これぞ、雑誌の醍醐味。そこで次の一冊へと踏み込んでいただくために、「発酵」本フェアを企画しました。といいながら、純粋な「発酵」本ばかりというわけではなく、「発酵」的な発想の本を何冊かピックアップしています。これからスタッフが思いつくたびにごちゃごちゃと足されていく予定です。このコーナー自体が発酵し、旨味を凝縮していくことを願いつつ。ご来店の際はぜひ、ご注目ください。

 

続いて、関連イベントのご案内。

11月7日(水)。今回の『ちゃぶ台』にも寄稿されている『うしろめたさの人類学』の著者で文化人類学者の松村圭一郎さんとミシマ社代表・三島邦弘さんの対談「人間の経済を取り戻す!」を開催します。最貧国・エチオピアや中東でのフィールドワークを通じて、冨と所有の分配、貧困や開発援助などについて書いた『うしろめたさの人類学』も、発酵的発想の一冊です。当日は旧知の仲であるおふたりが考える経済のあり方を存分に語り合っていただきます。必読書を紹介するブックトークの時間も予定。紹介される本は随時店頭のフェアにも加わります。ご予約受付中。

mishimasha.com

www.keibunsha-books.com

 

(鎌田)