恵文社一乗寺店 スタッフブログ

恵文社一乗寺店の入荷商品やイベントスケジュール、その他の情報をスタッフが発信いたします。

ギャラリーアンフェール通信 6/25号

ギャラリーアンフェールはだいたい一週間から、長くて二週間で展示入替えをしています。お申込みいただいてからいろんなやり取りをして、やっと作品や作家さんにお会いできたと思ったらあっという間に時間が過ぎて。月曜日の搬出は毎回とても淋しい思いになります。でもすぐに次の展示の搬入が始まってうれしくなって…さようならとこんにちはが慌ただしく入れ替わり、いつも気持ちが忙しい月曜日を過ごしています。

あっという間でも、一人でもたくさんの人に、一つでもたくさんの展示に出会って楽しんでもらえたらと願いつつ、この先一カ月の展示をご紹介。どうぞお付き合いくださいませ。

 

「DAILY」DOTTOLINE EXHIBITION / Spaghetti Hair×czucon

2017/6/27(火)-7/3(月) 10:00-21:00(最終日は18:00まで)

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詳細: http://www.keibunsha-store.com/gallery/5752

オーダーメイドのワークウェアを制作されているSpagetti Hairさんと、イラストレーターczuconさんによる二人展。今回お申込みいただいた時の資料で、Spagetti Hairさんは、シンプルだけど他には見かけないような自由で軽やかな印象のエプロンなどワークウェアの写真を拝見しました。czuconさんは、一枚一枚、女性を描いたイラストからその人の個性、人生が溢れ出るようなじっくり眺めたくなる作品が印象的でした。お二人の作品がどのような展示になるのか、とても楽しみです。まもなくの開催です!

 

オカベマキコ 結城琴乃 / 巡回二人展【幻影】

2017/7/4(火)-7/10(月) 10:00-21:00(最終日は18:00まで)

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詳細: http://www.keibunsha-store.com/gallery/5663

2014年にも当店で展示をしていただいた、硝子作家 オカベマキコさんとクラフト作家 結城琴乃さんの二人展。3年前に拝見した時は、お二人の作品で、見慣れたギャラリーなのにどこか違う場所に来たような美しくて不思議な空間にすっかり見蕩れたのを覚えています。今回は「いつか見た雨の景色」をテーマに、ツリーやオブジェ、アクセサリーなどオリジナル作品を展示販売されるとのこと。今回はどんな空間が立ち現れるのか、どうぞご期待ください。

 

SA-RAH SPRING & SUMMER COLLECTION 2017 EXHIBITION

2017/7/11(火)-7/24(月) 10:00-21:00(最終日は18:00まで)

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詳細: http://www.keibunsha-store.com/gallery/5710

ここ数年毎年開催いただいているSa-Rahさんのお洋服の展示販売会。Sa-Rahさんは、愛媛県大洲市の大きな川のふもとでお洋服をつくられています。肌触りの心地よい布をたっぷりまとって風を感じれば心まで踊り出すような気持ちに。お手入れにあまり手がかからず気軽に毎日着れるのもSa-Rahさんのお洋服の魅力のひとつ。思いきり汗をかいて、ザブザブ洗ってお日様の下でカラリと乾かして・・・夏の暮らしが楽しくなるようなお洋服が並びます。

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少しずつ蒸し暑くなって京都の夏がやってきた!というこのごろですが、ちょっと特別なひとときを過ごしに、ぜひおでかけいただけたらさいわいです。ご来場をこころよりお待ちしております。

 

<ギャラリーアンフェールでは一年先までレンタルお申込みを受付中!>

空き状況 http://www.keibunsha-store.com/about-gallery/availability

利用規程 http://www.keibunsha-store.com/about-gallery/rules

見学、相談も随時受付けています。まずはお気軽にお問合せください。

恵文社一乗寺店 ギャラリーアンフェール(担当:上田)

E-mail:enfer@keibunsha-store.com

TEL:075-711-5919

 

(上田)

 

今週の新入荷、6月第4週

暑い。気がつくと近頃カレーばかり食べているような。今日、明日とスパイスカレーの第一人者水野仁輔氏によるカレー教室が当店のイベントスペースにて開かれています。普段、家でカレーを作るときはいつも水野さんの本を参考にしていて、カレー作りに慣れてきた最近では、スパイスの配分を自分でアレンジしてみたり、あれこれ楽しいです。

それでは、「今週の新入荷」6月第4週をお届けします。

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フットボールカルチャーマガジン『SHUKYU Magazine』。

今回で4冊目となる「YOUTH ISSUE/ユース特集」が届きました。オリンピックのたびに代表チームが“○○世代”という愛称で呼ばれるように、またフル代表以下細かく年齢別にユースチームが組まれているその制度構造からか、いつの時代も世代論が尽きないサッカーというスポーツ。巻頭の石神井高校サッカー部への取材から始まり、江口宏志さん、幅允孝さんら、本好きのあいだでおなじみのプレーヤーも時々登場しながら、サッカーにおける若い世代についてそれぞれの思いが語られています。無論、ここに勝敗や戦術論の出る幕はありません。朝練の前、空気が濃いなかをグラウンドへ急ぐような、懐かしい感覚が蘇ります。

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文化人類学者・今福龍太さんのサッカー批評原論『ブラジルのホモ・ルーデンス』(月曜社)をちょうど読みおえたところで、さながら球体が廻るように、夜な夜なサッカーというスポーツについて思いを巡らせています。記号論者のウンベルト・エーコは文化現象としてサッカーを見、論じてきたわけですが、まさに探求対象としてサッカーほど懐の深いスポーツはなく、『SHUKYU Magazine』のように、社会学のフィールドワークと似た手法で編まれる雑誌が日本で生まれるのも何ら不思議ではないのです。

 

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写真家・志賀理江子が、2009年にタイのバンコクで、バイクの二人乗りで疾走する恋人たちを撮影した写真群『Blind Date』。バイクの後部座席に座っている人たちと、何百何千人と眼差しを交わし、その奇妙な見つめあいをカメラという道具をもって触れ、彼女の中の性的などこかにも作用するようだったと自ら語るように、生々しく、それでいて淡々と。全ページに袋とじを施し、書籍全体を特製函で包み込むという非常に凝ったデザインワークも美しい写真集です。

 

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ミシマ社から届いた絵本『おなみだ ぽいぽい』。

ねずみのこどもが、どうしようもない悲しみを涙に変えて、好物のパンの耳に沁み込ませ、天井の穴に向かって放り投げると、通りがかりの鳥がキャッチして食べてしまう…絵本のあらすじを数行で紹介しようとすることほど無粋なこともないかもしれませんが、一見突飛な内容にみえて、悲しみにくれた時、大人にも子供にも寄り添うような優しいお話です。子どもの本専門店メリーゴーランドで働いていた経歴をもち、数多くの本の装画を手がける著者ごとうみづきさんが、長年あたためてきた自身初の自作絵本。現在、絵本売り場にて、数点原画を展示しています。7月の初週ごろまでの展示となりますので、この機会にぜひお立ち寄りください。

アーノルド・ローベルの『ふくろうくん』という本には、悲しみのつまった涙を、お茶に淹れて飲んでしまうという話があります。そんな幼い頃より慣れ親しんだ絵本のことを思い出しながら。

 

その他にも、47の都道府県をひとつずつ、美しい写真で日本を再発見する雑誌『JAPANGRAPH』第七号沖縄特集や、当店でもお馴染みの『ウズベキスタン日記』『イラン・ペルシア日記』のデザインユニットBlood Tube金子夫妻による初めての絵本『ぼくはパン Je suis le pain』も入荷しています。

 

今週はここまで。来週もお楽しみに。

 

〈今回紹介した本〉

『SHUKYU Magazine YOUTH ISSUE』(SHUKYU)

www.keibunsha-books.com

『Blind Date』志賀理江子(T&M Projects)

www.keibunsha-books.com

『おなみだ ぽいぽい』ごとうみづき(ミシマ社)

www.keibunsha-books.com

(鎌田)

「100匹のどやねこ展」いわさきこうじ いわさきかつら

ギャラリーアンフェールには、現在たくさんの猫たちが大集合!いわさきこうじさん、いわさきかつらさんの展示「100匹のどやねこ展」を開催中です。

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全長8cmの小さな猫たち「どやねこ」。みんな得意げな"どや顔"をしているのでこんな名前がついています。いわさきさんが飼っている猫を作られたのをきっかけに、インスタグラムでモデルになってくれる猫を募って一つ一つ制作。その数なんと100匹!同じ顔、同じ模様の猫は二匹といません。

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猫たちと、猫たちのための小さなお庭やバス・・・目線を合わせて眺めていると表情豊かな猫たちをずっとずっと見ていたくなります。

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集まったどやねこたちは写真撮影もOK!あちこちから「こっちも撮って!」と声が聴こえてくるような、カメラを構えたとたん表情がかっこよくなったような・・・時間を忘れて、ついつい夢中でカメラを向けてしまいます。

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会場には猫たちが旅した京都や大阪、広島などいろんな場所で撮った写真も展示。「写真を撮っていたとき猫の声が聞こえた気がする」という話をいわさきさんにしていたら、この展示写真を撮影してる時もそうだったそうで、やっぱりおしゃべりしているのかもしれません。

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会場にはご自由に参加できる塗り絵コーナーも。塗り絵の隣にはどやねこになる前の猫パーツ。こちらは自由に手にとっていただけます。ぷくっとしたお腹が可愛らしい。

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展示写真パネルのほか、100匹の猫がずらり並んだポスターやクリアファイル、すてきなポストカードも販売しています。こちらは当店で撮影されたもの!ぜひお気に入りの一枚をつれて帰ってあげてください。

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大人から子どもまで、みんなで楽しめる展示です。ぜひお気軽にお立ち寄りくださいませ。どやねこたちと一緒に、ご来場を心よりお待ちしております。

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「100匹のどやねこ展」いわさきこうじ いわさきかつら

開催期間:2017年6月20日(火)-26日(月)

開催時間:10:00-21:00(最終日は18時まで)

開催場所:ギャラリーアンフェール

 

こんにちは!僕らはどやねこだよ。

どや顔をした猫だから『どやねこ』っていうんだよ。

僕たちはおとうさん(いわさきこうじ)に作ってもらって、おかあさん(いわさきかつら)に写真を撮ってもらったりカバンを作ってもらったりしてるんだ。

僕たちは2015年の夏から作られて、2017年の春についに100匹の仲間が揃ったんだ!!黒猫・白猫・三毛猫・サバトラ・キジトラ・サビ猫、しっぽが短かったり、お耳が垂れていたり、お鼻がキュッとなっていたり、さくら耳もいたり、ぽっちゃりさんも…!

みんなそれぞれ違う自慢の毛皮も見てほしいな。僕たちの旅の写真も飾っているよ。

8cmの小さな僕たちに会いに来てね!

 

https://youtu.be/k1uG3EXsIiI (外部サイトYouTube)

 

いわさきこうじ 広島県三次市出身 京都造形芸術大学卒業

いわさきかつら 静岡県伊東市出身 京都芸術短期大学卒業 

 

Instagram : neconomint

https://doyaneco.wixsite.com/doyaneco

 

(上田)

Natsuko KOZUE market “around the dining table”

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京都在住の作家・梢 夏子さんによる『食卓まわり』をテーマにした展示を、今月24日より開催いたします。布ものや絵付け皿などに加えて、梢さんがデザインを手掛けた手捺染<sakira>手ぬぐい、<ヴィレッジトラストつくだ農園>有機農作物のジャムやピクルス、<図司穀粉>オリジナルの手ぬぐいも販売も並ぶ、賑やかな会場となる予定です。

なかでも図司穀粉さんは、おいしさと原料にこだわり、特に米粉を積極的に販売している京都の粉屋さん。今回の展示でも米粉ホットケーキミックス、滋賀県産きな粉やパン洋菓子用米粉、玄米粉などをご用意頂きます。

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アレルギーがあったり、ダイエットにと、小麦粉やバターを使わないお菓子作りの材料として、注目を浴びている米粉ですが、扱い方が難しく感じる方も多いはず。そんな方にこそ、手軽に作れる図司穀粉さんの「米粉ホットケーキミックス」はおすすめです。粉を振るわず、卵と混ぜるだけで簡単に作れて、たくさん食べても胃もたれしません。この機会にお試し頂けましたらと思います。

今回は展示にあわせて、梢さんがパッケージデザインを手掛けた特製・わらび餅キットと、白玉団子キットも販売いたしますので、あわせてお楽しみに。

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(生活館レジ前では、ブックカバーにもなる展示会チラシを配布中)

 

Natsuko KOZUE market “around the dining table”
6月24日〜7月7日
恵文社一乗寺店 生活館ミニギャラリー

 

(田川)

今週の新入荷、6月第3週

今週の新入荷、6月第3週をお届けします。

 

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短歌の絵を一日一枚描き、それらをまとめた『食器と食パンとペン』でもお馴染みのイラストレーターである安福望さんと、短歌や川柳の創作や句集のあとがき、書籍の挿絵や読書感想など多岐にわたる文筆活動を行う柳本々々さんが、SNSのダイレクトメールでやり取りした会話の数々を収めた『きょうごめん行けないんだ』。その始点から終点までを順に掲載するわけではなく、端切れのような200以上の会話の断片に見出しをあたえ、それらを五十音順に並べることで、項目ごとどこからでも読み進めることができる辞典のような体裁をまとった本書。

短歌や川柳の話題はもちろん、小説やコミック、映画やイラストなどたくさんの固有名詞が頻出する内容そのものも楽しいのですが、本書の最大の魅力は、二人の個性的な言語感覚や世界の捉えかた、そして程よく力の抜けたやりとりの妙。個人的な体験や感覚を安易に言語化したり一般化したりすることなく、自分のなかで大切に育て表現することを選んできた二人だからこそ生まれるユニークなやり取り、一貫して流れる互いへの信頼と尊敬の態度からはしみじみとした気持ちの良さを感じます。前後を飛ばすように突然本質的なことを語りだしたり、本題に入る前のマクラの部分で途切れてしまうようなやり取りがあったり、軽やかで気ままなその会話は、偶然街で耳にした忘れられない言葉の断片のようでもあり、ついつい自分も心の中でそのトピックについて思案し、時にそこに割って入りたくなるような楽しさをそなえています。それぞれの項目にはそのタイトルにちなんだ安福さんのイラスト、ページの合間では柳本さんによる短歌や詩、テキストなども収録され、2段組み270ページ超と読みごたえも十分。誰かと話すことで初めて自分の感覚を確かめる。誰しもが覚えのある会話することの豊かさを取り出すように、いつも鞄に忍ばせ、ふと開いたページに目を落とす。そんな楽しみ方をおすすめしたい一冊です。

 

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旅やお散歩、お菓子や手みやげ、クラシックホテルや古い建築物など、独自の美意識のもと乙女心をくすぐる様々なテーマを本にまとめてきた文筆家、甲斐みのりさん。甲斐さんの最新刊『お菓子の包み紙』は、20年以上に及び蒐集し大切に保管してきた膨大な包装紙のコレクションをテーマごとにセレクトし一冊にまとめたもの。明治や大正から続く老舗の洋菓子店や和菓子店のレトロな包装紙。東郷青児、芹沢銈介、棟方志功、柳宗理、手塚治虫、安野光雅、山脇百合子など、画家や染色家、デザイナーや漫画家、イラストレーターに絵本作家まで、作家別に厳選された個性的な包装紙。開運堂や虎屋、資生堂パーラーなどの誰もが目にしたことのある名店の美しい包装紙や外箱などを掲載した本書。パラパラとめくり眺めているだけで旅に出たくなるような素敵な一冊です。

ちょうど先週、長崎から来てくださったお客様に頂いた長崎銘菓「クルス」の包装紙も掲載されており、それが"童心の画家"鈴木信太郎の手によるイラストであることを本書を通じて知りました。偶々の嬉しい連関に、その銘菓と画家の名を忘れることはないと思います。ぜひ手元に置いて様々な土地に出かける際の参考にしてみてください。

 

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写真家、ホンマタカシが17年来撮り続けるハワイ・オアフ島の波。変わらないようでいてすべて異なるその動きを収めるプロジェクト[NEW WAVES/新しい波]。東京・POSTで現在行われている展覧会の図録となる冊子が入荷しています。4作品のプリントの上部をページに貼り付け収載するという写真ならではの見せかたがユニークで美しい。反復的な記録のなかからしか発見されない、反復のように見えるもののなかに存在する差異。意図をこえた世界に触れる写真家の実験的な試みをフィールドレコーディングに喩えたセルヴァ・バルニによるテキストも、本シリーズの特性と画期性を示唆しています。こちらは部数限定のアーティストサイン本です。ぜひお早めに。

 

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“普通に読める日本語の雑誌”を標榜する『トラベシア』。映画について色んな人に話してもらうトークイベント「映画のポケット」などを主宰してきた鈴木並木さんが昨年立ち上げたテキストメインのリトルプレス、創刊から10か月を経て第2号がリリースされました。有名無名を問わず、自ら惚れ込んだ書き手に直接原稿を依頼し、集まった長短さまざまなテキストを一冊にまとめる。シンプルでありながら個人誌であることの自由と醍醐味がたっぷりと詰まった読み応えある編集です。

今回の特集は「労働」。自らの労働観を寄せたもの、現在の仕事にいたるまでを振り返るようなもの、連想したことを書き連ねたもの、そもそもそんなテーマなど存在しないかのように好きなように書かれたもの、etc…。エッセイや日記、小説など、発行人のラディカルな編集姿勢に呼応するかのように集った様々な形式のテキスト群は、ひと口に言い表すことのできない魅力をそれぞれに放ちます。自分が知っている面白い人々を少しでも広めたい、雑誌を作ることの発端にあるそんな思いを少しも曲げることなく作られる個人誌は無骨でありながらこんなにもおもしろいものだったのだということをあらためて思い返させてくれるような一冊。有名人の名に安心を委ねることなく、どんな来歴と経験を持っているのかも知らない、会ったこともない誰かのテキストをずんずんと読んでみる。そんな過程から気に入りの新たな書き手を見出す、それもまた読書する者の贅沢と醍醐味でしょう。ぜひ気になったタイトルページから無心に読み進めてみてください。

 

その他、柴田元幸さんが責任編集をつとめる文芸誌『MONKEY』vol.12特集「翻訳は嫌い?」、四国の霊場88ヶ所を巡り礼所寺院や土地の風光などを撮り収めた写真家・尾崎ゆりの作品集『88』、劇団「地点」が北白川に構えるアトリエ兼劇場「アンダースロー」が投じる雑誌『地下室 草号』の第3号、グラフィックデザイナー・中村至男による視点のユニークな絵本『たなのうえひこうじょう』なども入荷しています。

 

それではまた次回をお楽しみに。

 


《今回ご紹介した本》

www.keibunsha-books.com

www.keibunsha-books.com

www.keibunsha-books.com

www.keibunsha-books.com

 

(涌上)

 

スタッフ募集のお知らせ

恵文社一乗寺店スタッフの募集を行います。
ものを販売することに興味のある方、ぜひあなたの感性や意欲、これまでのスキルを活かして、一緒にお店を作っていきませんか。スタッフの企画に対して、背中を押してくれる職場です。

 

【応募条件】
・京都市内にお住まいの方に限らせていただきます
・Excel,Word,Photoshop が滞りなく使用できる方

 

【募集内容】
①学生アルバイト募集
週に2-3日勤務
時給850円~
※研修期間3ヶ月間

 

②パート募集
週に3-4日勤務
時給850円~ 
※研修期間3ヶ月間

 

①②の方ともに9時〜21時内のシフト制、時間は応相談。
土日に勤務できる方が望ましい。
業務内容は主に、
雑貨売り場での接客、商品管理、当店サイトの更新作業 等

 

【勤務場所】
〒606-8184 京都市左京区一乗寺払殿町10 恵文社一乗寺店 

 

【選考方法】
ご来店頂き、店舗向かって右側扉入ってすぐの雑貨売り場スタッフまで、お声かけください。
応募用紙をお渡し致します。お持ち帰り記入いただき、ご自身の写真とあわせて、当店店頭にいるスタッフまで提出願います。選考の上、書類通過された方のみ、ご面談のご連絡をさせて頂きます。提出書類のご返却は致しませんので、ご了承願います。採用に関するお問い合わせは当店店舗サイト問い合わせフォームよりお願致します。
お電話での問い合わせはお受けしておりません。採用が決まり次第、募集は終了いたします。

 

採用担当・田川

『タダジュン|Dear, THUMB BOOK PRESS』原画展

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イラストレーター、銅版画家として活躍するタダジュン初作品集『Dear,THUMB BOOK PRES』の刊行を記念した小さな原画展を来月、当店にて開催いたします。

本書は架空のプライヴェート・プレス<THUMB BOOK PRESS>を主宰していたサムという人物があたかも実在したかのように展開される図録的一冊で、サムになりすましたタダジュンがサムの愛した古典的海外小説の装丁20点を新たに手がけています。また柴田元幸や管啓次郎、小野正嗣ら12名の寄稿者により語られるサムの物語としても楽しめる読み物でもあります。

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会場では銅版画の作品展示他、オリジナルグッズや本書に登場する海外小説、タダジュンが過去に装丁を手がけた書籍が並びます。
ぜひお立ち寄りください。

日時:2017年7月14(金)- 31日(月)
会場:恵文社一乗寺店 書籍フロア内

 

【サイン会のお知らせ】

展示2日目にはタダジュンによるサイン会も開催いたします。
作品集や関連書籍をご購入いただいた方にサインとイラスト入れを致します。
この機会にぜひお越しください。

日時:2017年7月15日(土)13:00 -14:00
会場:恵文社一乗寺店 書籍フロア内

 
○タダジュン
イラストレーター・銅版画家。東京在住。
版画の技法を使い、書籍や雑誌のイラストレーションを中心に活動中。
主な仕事に『犯罪』『罪悪』『カールの降誕祭』フェルディナント・フォン・シ-ラッハ / 酒寄進一訳(東京創元社)『こころ朗らなれ、誰もみな』柴田元幸翻訳叢書書 / アーネスト・ヘミングウェイ(スイッチ・パブリッシング)など。
https://juntada.tumblr.com/

 

(田川)