恵文社一乗寺店 スタッフブログ

恵文社一乗寺店の入荷商品やイベントスケジュール、その他の情報をスタッフが発信いたします。

色彩の奏でる音楽 / Chirochel Works カサハラユーコ

ギャラリーアンフェールでは現在「色彩の奏でる音楽 / Chirochel Works カサハラユーコ」を開催中です。大学で染色を学ばれたのち、手描友禅職人としてお仕事をされていたというカサハラさん。今回展示された作品は絵画とアクセサリーで、いずれもどこかテキスタイルを思わせる風合いを感じます。

f:id:keibunshabooks:20161029012230j:plain

水彩、オイルパステル、以前当店でもお取扱いしていた透明クレヨンなど、さまざまな色を自在に使って幾重にも塗り重ねて描かれた絵画作品。

f:id:keibunshabooks:20161029012215j:plain

製作の途中経過の画像を見せていただきましたが、本当にたくさんの色が重ねられていて、まるで空に浮かぶ雲のようにくるくると表情を変えていき、やっとキャンバスにおさめられた絵は、その一瞬を焼き付けた写真のよう。

f:id:keibunshabooks:20161029012223j:plain

それぞれ風景画のような素敵なタイトルがつけられています。最初から風景を見て描いたのではなくて、製作途中や完成した後に思いついたタイトルなのだそう。思い思いに色を重ねて見えてくる景色は、キャンバスのずっとずっと向こうまで続くような奥行きを感じます。

 

カサハラさんが製作したアクセサリーも展示販売しています。マクラメで編まれた糸の中で光る天然石が優しい表情。

f:id:keibunshabooks:20161029012245j:plain

f:id:keibunshabooks:20161029012237j:plain

 

いろんな色が風に踊るように、かろやかなひとときをご堪能ください。ご来場をこころよりお待ちしております。

f:id:keibunshabooks:20161029012204j:plain

 

「色彩の奏でる音楽」Chirochel Works カサハラユーコ

開催期間:2016年10月25日(火)-31日(月)

開催時間:10:00-21:00(最終日は18:00まで)

開催場所:ギャラリーアンフェール

 

いろいろあるけどすべてよし。そのひとつひとつが世界のプリズム。

色彩と遊ぶChirochel Works カサハラユーコの絵とアクセサリーの展示です。

Chirochel Works カサハラユーコ

f:id:keibunshabooks:20161029012252j:plain

 

(上田)

自然と人のテキスタイル展―生まれた光と影を染める―

f:id:keibunshabooks:20161022033030j:plain

奈良県の山間地で農作業を行いながらテキスタイル作品の製作をされている南馬久志さんの個展。店に入ると目に飛び込んでくるテキスタイルに誘われて、初日からたくさんの方にご来場いただいています。

f:id:keibunshabooks:20161022033109j:plain

f:id:keibunshabooks:20161022033120j:plain

f:id:keibunshabooks:20161022033053j:plain

南馬さんがデザインしたイラストを型染めしたテキスタイル。かわいらしい動物たちが大胆に並びながらも、細かい模様が美しい。機械でプリントすればあっという間にできることも、全て人の手で一枚一枚時間をかけて丁寧に染め上げられた美しさに、思わず引き込まれます。

 

f:id:keibunshabooks:20161022033133j:plain

こちらは南馬さんが量産可能な天然染料プリントとして発明された”柿渋プリント”。地球にも人にも優しくいいこと尽くめの柿渋を使い、デニムのように色落ちし、時間とともに変化する色合いを楽しめます。ふんわりと優しい、それでいてどこか力強さも感じる風合いです。

 

f:id:keibunshabooks:20161022033139j:plain

一部布地は計り売りしているほか、バッグやクッションカバーに仕立てた商品も販売しています。(柿渋プリントは今回展示のみとなります。予めご了承ください。)カーテンにしたりお洋服にしたり…お好きな使い方でお手元においていただけます。

 

会場には南馬さんが在廊されていて、作品のこと、農を営む暮らしのこと…ご来場いただいたお客様と毎日いろんなお話をされています。一つ一つのお話に真摯に向き合うお人柄が、展示された作品をより美しくしているのかもしれません。

f:id:keibunshabooks:20161022033145j:plain

せかせか過ごす時間をふと忘れさせてくれるような、素直な気持ちにさせてくれる深く優しいテキスタイルたちが集いました。ご来場を心からお待ちしております。

 

自然と人のテキスタイル展―生まれた光と影を染める― 南馬久志

開催期間:2016年10月18日(火)-10月24日(月)

開催時間:10:00-21:00(最終日は18:00まで)

開催場所:ギャラリーアンフェール

 

f:id:keibunshabooks:20161022033249j:plain

型染め。

それは道具と人の手を使い

布を染めるコト。

 

山間で農を行い、

自然や動植物に触れた経験は

いつしか自然と人の関わりを

テキスタイルで考える

きっかけをくれました。

 

さまざまな要素が

対極的に融合された

世界観をお愉しみください。

 

南馬久志

http://www.soderhast.net/

 

 

(上田)

新入荷のおしらせ

miiThaaii
南インドの日常着、ルンギに使われる生地で衣類や小物を展開するmiiThaaii(ミーターイー)より、商品が届きました。ルンギとは、現地の男性がサロンのように腰に巻き、結んで身にまとう伝統衣装。風通しが良くて、洗濯後の乾きも早いこの綿生地は、暑い地域で当たり前に親しまれているそう。この生地を使用したバッグやハンカチを店頭では販売しています。

f:id:keibunshabooks:20161021155331j:plain

f:id:keibunshabooks:20161021155400j:plain

何よりの魅力はマドラスチェック。紺、茶、緑など異なる色縞が、縦に横にと重なり、生地に奥行きをもたらしています。縞幅によって生地の印象も大きく変わります。インドの生地と聞けば、ブロックプリントやバティックが思い浮かびますが、このシンプルなチェック柄はファッションを選ばず使いやすい。爽やかな青を身につけるのは、気分が良いものです。

f:id:keibunshabooks:20161021155338j:plain

 

PILGRIMS BOOK HOUSE TOTE
またバッグつながりでもうひとつ。こちらはネパールにある書店、ピルグリムブックハウスのショップトート。実はこちらの書店、数年前に火事で焼失してしまい、その再建費用にと元々は作られたものだとか。

f:id:keibunshabooks:20161021155345j:plain

f:id:keibunshabooks:20161021155352j:plain

持ち手の長さ違いで2種類あります。生活館にて。

 

(田川)

 

 

 

喫茶とインテリア WEST パネルフェア

f:id:keibunshabooks:20161018185825j:plain

f:id:keibunshabooks:20161018185838j:plain

高度経済成長期に生まれ今にのこる、33の喫茶店、洋食店を豊富な写真とともに紹介する『喫茶とインテリア WEST』(出版:大福書林)。現在書籍フロア壁面では、本書のパネルフェアを開催しています。書き手はこれまで『いい階段の写真集』『いいビルの写真集WEST』を刊行してきたBMCことビルマニアカフェ。ビルを愛する彼らが2010年より不定期発行してきた『月刊ビル』を、ご存知の方も多いでしょう。

f:id:keibunshabooks:20161018190317j:plain

フェア会場では、その『月刊ビル』バックナンバーも揃えています。これまでに6号が刊行された税抜200円(味園ビル特集号のみ300円)のミニ冊子。

f:id:keibunshabooks:20161018192526j:plain

「わたしは昔から建築がキライでね!時代とともに移り変わるので本質をつかめない」という工務店OBの方の至言や、古いビルの天井によく見かける丸い「あれ」についてなど、本格的な施工知識とレトロ趣味、渋ビルにまつわるあれこれが放り込まれ、ビル愛の名のもとに集約されています。


『喫茶とインテリア』とあわせてご覧いただけましたら幸いです。

 

(田川)

LA GOLONDRINA

ギャラリーアンフェールにどこからかやってきた「ルアトタウン」。古いヨーロッパの街並を思わせるこの街は「ものづくり開発室ゴロンドリーナ」さんの作品です。

f:id:keibunshabooks:20161015041436j:plain

f:id:keibunshabooks:20161015041539j:plain

長野県下諏訪町にある小さな木工房で、室長・チエさんが一つ一つ丁寧に作った木工製品たちを案内役の助手・ケンケンがみなさんにご紹介。ギャラリーが、どこかの街の小さな博物館のような空間になりました。

 

f:id:keibunshabooks:20161015041604j:plain

f:id:keibunshabooks:20161015041444j:plain

入口にはこの街の老舗インテリアショップがお目見え。オーナーのゴロンさん。きっとお酒が好きなんでしょう、部屋にはワイン瓶がごろん。丸めがねがとてもお似合いです。

 

f:id:keibunshabooks:20161015041550j:plain

こちらは駆け出しの木工職人チェオ。仕事道具でいっぱいに散らかった部屋。伝統技術の”木工ロクロ技術”に悪戦苦闘しているのか、頭を抱えてお困りの様子です。

 

f:id:keibunshabooks:20161015041613j:plain

f:id:keibunshabooks:20161015041459j:plain

ルアトタウンの街並もかわいらしく展示。小指の先ほどの小さな糸巻きや自転車に階段…どれもこれもずっとずっと眺めていたくなるような作品ばかり。小さい頃にみた絵本の世界が目の前に現れたような、懐かしくてあたたかくてしあわせな気持ち。小さな街から物語が大きく大きくふくらんで、つい時間を忘れてしまうようです。

 

f:id:keibunshabooks:20161015041508j:plain

f:id:keibunshabooks:20161015041518j:plain

f:id:keibunshabooks:20161015041526j:plain

ゴロンさんたちが生み出した製品を私たちのサイズに合わせてリサイズされた製品も。こちらは購入も可能。電気スタンドは接続部分のネジまで木製。細部までこだわって丁寧に作られていて、ルアトタウンの住人になったような、やさしく静かにそばにいてくれるすてきな木工製品が並びます。

 

f:id:keibunshabooks:20161015042131j:plain

”ゴロンドリーナ”はスペイン語で”つばめ”。スペインに縁があったこと、そして工房を設立する時に軒下につばめが巣を作ったことから名付けられた名前だそうです。人がたくさん集まる場所に巣をつくって、幸せを運ぶ鳥。今回が初めての個展というゴロンドリーナさん。これからいろんな場所に飛び立ってたくさんの人に笑顔を運んでくれるんだろうなと、つばめが巣立つときのような穏やかな気持ちになりました。たくさんの方にみていただきたい展示、ぜひ足をお運びください。

 

LA GOLONDRINA

開催期間:2016年10月11日(火)-17日(月)

開催時間:10:00-21:00(最終日は18:00まで)

開催場所:ギャラリーアンフェール

 

長野県下諏訪町という小さな街で木工製作をしています。

ゴロンドリーナの製品は「ルアトタウン」という物語の世界から生まれています。「ルアトタウン」の世界は私たちの世界より少し小さめです。そのため、私たちの世界では「ミニチュア」と呼ばれています。

今回の展示会では「ルアトタウン」の小さめのオブジェや実際の日常生活でお使いいただける人間サイズのインテリア・カトラリー・ステーショナリーなどの製品を展示いたします。

ゴロンドリーナの製品は元々「ルアトタウン」の住人が使用しているものなので、人間の私たちには多少扱いづらいかもしれませんが、まるで「ルアトタウン」の住人になったかのような特別な時間を感じさせてくれます。

ゴロンドリーナの世界を楽しんでいただけるとうれしいです。

 

ものづくり開発室 ゴロンドリーナ http://ruato.com/

 

 

(上田)

2016年9月書店売上ランキング

じめっとした暑さが続く、土砂降りの中、この文章を書いています。寒くなったらなったで、また文句が口を衝いて出るので、困ったものです。台風が過ぎれば一気に涼しくなりやしないかと淡い期待を寄せて。

 

今回は2016年9月の当店書籍売上ランキングを紹介いたします。

 

1位『たもんのインドだもん』矢萩多聞 ミシマ社

2位『大人のおしゃれ14 アルネ秋と冬'16~'17』大橋歩 イオグラフィック

3位『LETTERS no.002』手紙社

4位『紅茶と薔薇の日々』森茉莉 早川茉莉編 筑摩書房

5位『サラダの本』ささたくや エムエム・ブックス

6位『めがねこ』柴田ケイコ 手紙社

7位『Arne アルネ・もう一回』大橋歩 イオグラフィック

8位『持ち帰りたいインド』松岡宏大 誠文堂新光社

9位『翻訳できない世界のことば』エラ・フランシス・サンダ-ス 創元社

10位『さいはて紀行』金原みわ

 

f:id:keibunshabooks:20161005200452j:plain

堂々の1位は装丁家・矢萩多聞さんの『たもんのインドだもん』!

ご近所ということもあって、何かとお世話になっている多聞さん。中学の頃に学校に行くことをやめ、それから毎年一年の半分以上をインドで過ごすようになったという経験から、生まれたこちらの本。停電の夜にインドの人々と歌った日本の童謡の話など、実際に暮らしたからこそわかる家庭的であたたかなインドの姿。すぐに読みきれるおすすめの一冊です。

f:id:keibunshabooks:20161005200520j:plain

9/17には、当店のイベントスペースCOTTAGEがインド一色に染まりました。昼は多聞さんによる南インドのミールス、チャーイやラッシー、インドビールのカフェ営業。夜は8位の『持ち帰りたいインド』の著者であるKAILASのおふたりと、多聞さんのインドを巡るトークショー。どちらも盛況でした!多聞さんのカレーはなかなかお店で食べられない家庭の味。次回のカフェ営業も待ち遠しい限りです。

 

f:id:keibunshabooks:20161005200727j:plain

4位の『紅茶と薔薇の日々』は、食いしんぼう森茉莉の姿を切り取った魅力的なアンソロジー。山下陽子さんによる装画も本当に素敵です。

f:id:keibunshabooks:20161005200715j:plain

こちらを編集されている早川茉莉さんもこれまたご近所にお住まい。早川さんから、収録作品の直筆原稿コピーを頂きました。本人の筆跡で読むというのも、これまた新鮮。生憎、あまりの人気から、現在品切れ中です。重版分が入荷するまでいましばらくお待ち下さい。

 

7年ぶりに一度限りの復活を果たした大橋歩さんの『Arne アルネ・もう一回』や、10月に第二弾の発売が決定している当店今年度のベストセラー『翻訳できない世界のことば』など、他にも気になる書籍がランクイン。

それでは来月もお楽しみに。

(鎌田)

『she see sea.』出版記念フェア

香川に暮らすイワサトミキさん、大阪に暮らすイケダユーコさん、福岡に暮らすムツロマサコさん。海を隔て、それぞれの街で暮らす3人の絵描きによるアートブック『she see sea.』が出版されました。

  f:id:keibunshabooks:20161004184653j:plain

冒頭に「彼女は海を見ている(=she see sea.)」という同じ一文を持ちながら、異なるタッチと展開を見せる3つのものがたりを収めた本書。

広大であまりに豊かで、ゆえに掴みがたい茫漠とした「海(sea)」は、音韻的な言葉あそびのように「彼女(she)」と「見る(see)」がその手前に置かれることで、そこに関係性と対象とが生まれ、そこからそれぞれの「彼女」と「海」との物語が紡がれてゆきます。

  f:id:keibunshabooks:20161004184709j:plain

  f:id:keibunshabooks:20161004184714j:plain

  f:id:keibunshabooks:20161004184720j:plain

 

内面と対話するようなモノクロームの海底、いつか誰かと過ごした記憶のなかの月夜の海景、向こう岸への力づよい船出を促すような青。三者三様の個性と作家性があらわれた美しい「海」の姿は、見る人にとっての海の記憶を掘り起こし、あるいはイメージにあらたに重なり、汲めども尽きない海の豊穣さをあらためて実感させてくれそうです。手にとって、海を眺めるように、じっくりゆっくり、ページと向き合ってみてください。

 

そして現在、当店書店入り口横のスペースでは『she see sea』出版記念フェアを開催中です。

  f:id:keibunshabooks:20161004182908j:plain

本書を共同で企画・出版された徳島のギャラリーショップ「uta no tane」さんと、福岡の喫茶と空間のお店「toori」さんから届いたのは、著者のイワサトミキさん、イケダユーコさん、ムツロマサコさんが制作されているオリジナルのアイテムたち。

風を感じさせる旗が印象的なイワサトミキさんの「カワラの船」、そのひとつひとつに絵柄の異なる繊細なイラストが描かれたイケダユーコさんの貝殻作品「おまもりのよに」、テーブルの上にポツンと置いてみるだけでそこに海が見えるようなムツロマサコさんの「紙の船」などなど、各作家さんたち手作りの一点物でありながら、いずれも比較的手軽な価格でご購入いただけます。

書籍とともに並べていますので、お借りしている原画作品(ムツロマサコさんの原画のみ販売可)ともあわせて、こちらもぜひ店頭でご覧になってみてください。

 

  f:id:keibunshabooks:20161004183025j:plain

 

  f:id:keibunshabooks:20161004213037j:plain

  f:id:keibunshabooks:20161004213108j:plain

  f:id:keibunshabooks:20161004182526j:plain

 

『she see sea.』出版記念フェア
2016年10月1日(土)〜10月15日(土)
恵文社一乗寺店 書店入り口横スペース

 

 

 

 

  f:id:keibunshabooks:20161004182729j:plain

 

 

(涌上)