店内の小さな展示のご案内。
背中合わせに座り、仲良く本を読む2匹の貘のこども。
さて、このイラストからどんな物語を想像されるでしょうか。
12月の文庫化以来、当店でもたくさんの方に手にとって頂いているフジモトマサル、吉田篤弘の共著『という、はなし』(筑摩書房)。それはもう、方々で紹介してきたものですから、既にご存知の方も多いかもしれませんが、もう一度だけお付き合いください。夜行列車で、灯台で、風呂で、車で、ベッドで。本を開き、読書に耽る動物たち。筑摩書房のPR誌『ちくま』の表紙を2年間飾ったフジモトさんが描いた24の読書風景に、吉田さんがそれぞれストーリーをつけた絵物語集です。
つい先日、スタッフの自宅からフジモトさんのイラストが掲載されていた当時の『ちくま』がまとまって発見されました。イラストだけを眺めていると、頭の中で物語が次々に膨らんでいきます。そして、我々の想像を超えて楽しませてくれる吉田篤弘節が存分に効いたショートショート。可愛らしい貘のこどもらが『羅生門』や『銭形平次』を読んでいるなんて、誰が想像できるでしょうか。
せっかくなので、皆様にも見て頂こうということで、書店奥の壁面にて『ちくま』と、フジモトさんの著作を集めた展示を開催中です。あいにく、スタッフ私物のため『ちくま』の販売はしておりません。
夜眠る前、朝の通勤途中のお供に。ささやかな展示と合わせてお楽しみください。
2月中旬までの展開を予定しております。
(鎌田)