ギャラリーアンフェールでは、広瀬ひかりさんによる銅版画展を開催中です。広瀬さんは石川県の緑深い森の中に工房を構え、日々銅版画制作をされています。
工房のまわりの風景でしょうか。深呼吸すればしっとり濃い緑の匂いがしてきそうな森の中や、紙の上を泳ぎ舞う透き通るような赤い金魚。連日の猛暑をしばし忘れさせてくれそうな清涼なひととき。
会場には、作品の銅版も展示されています。銅製の板を削って、色をのせて紙にプレスする銅版画。多色刷りだと色の数だけ版がつくられます。直接紙に描かれる絵画とはまた違う、版を介して表現される人の手技の妙を間近でご堪能ください。
空をあおいで、緑を嗅いで、森の恵みをたっぷり受けたきのこや昆虫、蛙たち。生き生きと幸せそうな表情に、見ているこちらまで心地よくなってきます。夏の盛り、しばし暑さを忘れてひんやりとした風を感じるひとときになりますよう。ご来場をこころよりお待ちしております。
広瀬ひかり銅版画展
開催期間:2018年7月24日(火)-7月30日(月)
開催時間:10:00-21:00(最終日は18:00まで)
開催場所:ギャラリーアンフェール
私の制作する工房の周りは緑の苔や羊歯に覆われています。
雨の降った翌日の朝には、色とりどりのきのこが突如、ポコポコとあらわれます。
その横を蛙は忙しげに、かたつむりはゆっくり歩いています。
(上田)