恵文社一乗寺店 スタッフブログ

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2017年5月書店売上ランキング

書店入り口の外壁に、2年ほどまえから小さなトカゲが住み着いています。トカゲの寿命がそんなに長いとは知りませんでしたし、何を食べて生きているのか見当がつきません。半年間見かけなかったのですが、先日久しぶりに顔を合わせました。よっぽど居心地が良いようなので、もし、見かけることがあればそっとしておいてあげてください。

 

それでは、2017年5月の書店売上ランキングをお知らせします。

 

1位『おさまる家』井田千秋

家の中のお気に入りの場所を描いたイラスト集

 

2位『手繪京都日和』Fanyu(林凡瑜)

台湾のイラストレーターが見つめる京都の街

 

3位『君の住む街』奥山由之 スペース・シャワー・ネットワーク

若き人気写真家が撮る35人の女優と東京の街

 

4位『ソール・ライターのすべて』青幻舎

初の国内版作品集。現在完売中。重版待ち(既に4刷だそうです!)

 

5位『わざわざの働き方』パンと日用品の店 わざわざ

長野の山の上に店を構える、小さなパン屋の経営と考え方

 

6位『愛の台南』川島小鳥 講談社

台湾を愛してやまない写真家による、台南市案内

 

7位『台湾男子がこっそり教える!秘密の京都スポットガイド』男子休日委員会 エクスナレッジ

台湾のアーティストユニットによる『左京区男子休日』の日本語翻訳版

 

8位『すべての雑貨』三品輝起 夏葉社

西荻窪の雑貨店『FALL』店主の単著、独自の雑貨論、消費論

 

9位『京都の中華』姜尚美 幻冬舎

京都の街の底を流れる「京都の中華」という存在、空気、文化を文章で形にした一冊

 

10位『発酵文化人類学』小倉ヒラク 木楽舎

発酵カルチャーの冒険。異色の経歴を持つ著者によるデビュー作

 

 

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1位は、イラストレーター井田千秋さんの『おさまる家』です。二段ベッド、本棚の隙間、家のどこかに誰もがもっている、とっておきの居心地のよい場所。幼い頃に憧れた、屋根裏部屋、秘密基地をそのまま描いたような夢のある15のイラスト。これまでにも女の子と部屋をテーマに作品を制作してきた井田さん初のカラー作品集です。現在一時在庫切れですが、近日再入荷予定です。

 

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2位は、台湾のイラストレーター・Fanyuが2014年に京都を訪れ、数週間の滞在期間中に出会った人や買ったもの、入ったお店や食べたものを描いた京都のガイドブック『手繪京都日和』。香港を訪れた当店のスタッフがこの本をたまたま手に取り、後日直接連絡をしたところ快く日本まで本を送ってくださいました。ゲストハウスに滞在するうちに出会った街、人、店。住人でもなく、観光客でもない視点から描かれた京都は、我々京都に住む者にとっても新鮮な姿として描かれています。当店オリジナルの特典として、テキスト部の一部対訳冊子とポストカードをお付けしています。

『手繪京都日和』、『愛の台南』、『台湾男子がこっそり教える!秘密の京都スポットガイド』…、今回のラインナップをみていただくと、当店でもじわじわと台湾ブームが押し寄せている事がわかります。休みが取れたら、いつか行ってみたいですね。

 

 

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3位は、若き写真家・奥山由之最新作品集『君の住む街』。東京を舞台に、ポラロイドカメラのみで撮影された35人の女優の姿。雑誌「EYESCREAM」の3年に及ぶ連載をまとめた一冊です。誰もが知っている若手の人気女優を撮っているにもかかわらず、まるで彼女たちが目の前にいるように、その瞬間だけは何者でもない素朴な笑顔をみせています。

 

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5月27日には奥山さんのトークイベントも開催しました。今回の写真集に時折差し込まれる街中の多くを語り過ぎない何気無い風景は、被写体である彼女たちの目線を意識して撮られたそうです。もともと奥山さんは映像作品を撮っていたようで、雑誌などでファッションや女性を撮る事が多い奥山さんですが、こういった視線や、街の風景を撮った時にみせる抜群のセンスは映像を撮る中で培われたものなのでしょうか。いつか奥山さんが撮った映画をみてみたいものです。これからの活躍も楽しみです。

 

今月のランキングはいかがでしたか。

来月もお楽しみに。

(鎌田)