桜も散り始めて、新緑が優しく目にうつるこの頃。ギャラリーアンフェールでは、橋本有佳さん個展『旅の向こうへ』を開催中です。
主に関東でイラストレーターとして活動されていた橋本さんがこの春京都に移住され、新しい土地でのスタートとなる当店での個展となりました。
今回の展示には、イギリス、アイルランド、ポルトガル、スペインを旅して描いた作品が並びます。記憶の中にある旅で出会った風景を懐かしむような、ふんわりやさしいタッチで描かれた作品たち。
この建物は、橋本さんが二週間滞在されたという場所。アイルランドの田舎町、古城のとなりの小さなコテージ。
目に広がる景色にハッとしたが瞬間が伝わってくるようです。
キャンバスに収まりきらないほど広大なオリーブ畑と、どこからともなく集まってきたご近所のおじいさん達の井戸端会議、この場所の変わらない日常。
会場には、橋本さんと旅をともにしたスケッチブックも。
風景や植物、動物に人物のスケッチや、その時橋本さんが感じたのであろう言葉の走り書き。旅の宝物、ぜひ手にとってご覧ください。
京都に移り住んで間もない橋本さんの初めての京都での個展。ここ京都でも、これから素敵な作品を描いていってもらえるのがちょっとうれしくなりました。海の向こうの国の、爽やかな風や木陰のぬくもり、知らない言葉のおしゃべり声を感じるような楽しい展示。ちょっと旅に出るような気持ちでぜひ足をお運びください。ご来場をこころよりお待ちしております。
橋本有佳 個展「旅の向こうへ」
開催期間:2017年4月18日(火)-24日(月)
開催時間:10:00-21:00(最終日は18:00まで)
開催場所:ギャラリーアンフェール
イギリス、アイルランド、ポルトガル、スペインー
昨年の夏から秋にかけて、4つの国、25の街を旅しました。
旅に出たい。そんな欲求の赴くまま海の向こうへと渡り、
たくさんの文化に触れた経験の数々は、すべて大切な宝物となりました。
帰国した今、感じることがあります。
旅というのはつまり、自分の居場所をより深く知るための行為なのだということ。
外へ出ることで、内(=自分)に気づくことができる。
ありふれた日常が、よりいっそう愛おしくなる。
旅の向こうにあるもの。
それを探しに、私はこれからも旅に出るのでしょう。
旅先で出会ったさまざまな風景や人びとを描きました。
異国の空気感をふわりと感じていただけますように。
小さな小さな旅をお楽しみください。
橋本 有佳/Yuka Hashimoto
1987年生まれ、神奈川県横浜市在住。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。
花屋の広報担当として勤務後、2017年よりフリーのイラストレーターとして活動中。
MJイラストレーションズ16~18期修了。
(上田)