ガラス作家として個々で活動していた高橋漠と和田朋子が、2016年に立ち上げたGLASS WEAR MAKER、「TOUMEI」。福岡県宗像市に工房を構えてから、まだ一年足らずではあるものの、界隈では確実にその名が知れ渡っている新鋭の若手作家です。
この仕事のみで生計を立てていく覚悟がうかがえる、妥協のない形は好感が持てるばかりでなく、この器が似合う空間に暮らしたいと思わせる空気をまとっています。
宙吹きという技法は、一度炉に火を入れると一定期間はガラスを溶かし続ける必要があり、その管理に多大な時間と労力を費やします。また1人では難しい制作工程が多々あること、光熱費や環境への影響など難題も多く、作家活動にガラスという素材を選ぶ人はそう多くありません。
しかし、儚く透明であることは他の素材にはない特有のもの。TOUMEIはその強みを最大限に打ち出し、日々この素材と向きあい製作しています。
今回ご用意するのは、特徴的な形をしたフラワーベースを始め、シンプルで使いやすそうなコップやグラス、酒器、アクセサリーやペーパーウェイトなど。独特の製法によりエッジを際立たせた器は、そっと置くだけでも辺りを凛とした空間に変え、見慣れた風景を新鮮にしてくれます。
TOUMEI GLASS EXHIBITION「edgeLine」は、2月18日~3月3日まで恵文社生活館ミニギャラリーにて開催致します。
周りの風景を取り込み、光によって幾度も表情を変える透明な器は、眺めていて飽きません。窓からの光が差し込む会場で皆様のお越しをお待ちしております。
(秀野)