今年も渡辺隆之さんより、器が届きました。土を掘り、薪を割り、全て自身が暮らす南伊豆のものを素材に製作されています。
土の違いはもちろん、焼成温度や窯内の置き場所によって表情は大きく異なります。釉薬や絵付けの無い、そのままの地肌のものがほとんどですが、だからこそ窯の中、ごうごうと炎に包まれた姿が伝わるようです。内面や裏側に、丸い模様が見てとれる場合があります。これは器を重ねて焼く際にかませた藁や粘土の跡。
器を裏返すと石がそこにあるようなかたち。実際に使ってみると、想像以上に「何にでも合う」ことに驚きます。見慣れた器に比べて、珍しい佇まいかもしれませんが、どんなお料理も馴染む大らかさ。煮物やお刺身、自然にお箸が伸びます。
土鍋もいくつか入荷しています(土鍋には、直火に適した伊賀土を使用しています)。こちらは一合ほどの炊飯用として、またスープ用にと多様に使える小ぶりの鍋。使い始めだけ注意すれば、煮込料理に心強い道具。蓋はついておりませんので、別途、木蓋をご購入ください。
12月には土鍋を中心とした展示会を開催予定です。二年ぶりの展示会、皆さまのご来場をお待ちしております。
渡辺隆之 展示会
会期:2016年12月10日~12月23日
会場:恵文社一乗寺店 生活館ミニギャラリー
(田川)