恵文社一乗寺店 スタッフブログ

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森田真生『数学の贈り物』刊行、オリジナル冊子のご案内

独立研究者・森田真生さんが、5年間にわたって思考を巡らす日々を綴った随筆集『数学の贈り物』がミシマ社より刊行されました。

 

三ヶ月に一度、当店のイベントスペースCOTTAGEでは、森田さんによるトークライブ「数学ブックトーク」を4年以上定期開催しています。「数学ブックトーク」では、森田さんが選んだ何冊かの本を紹介しながら、過去から現在に至るまでの、数学者や哲学者の思考を紹介するイベントです。森田さん自身が好奇心の塊のような人です。傍で聴いていると、毎回刺激を受けますし、きっと「数学ブックトーク」にご参加いただいたことのある皆様も同じ感想をお持ちのはず。

 

森田さんの新刊刊行に際し、私たちも何か役立てないかと思い立ち、当店発の冊子の制作を企画しました。『数学の贈り物』がひとりでも多くの読者の方に届く小さなきっかけになればとこの一ヶ月間取り組んできたものがようやく形にできました。

  

ブックリスト:『数学の贈り物』と80冊

森田真生インタビュー「読書」について

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www.keibunsha-books.com

 

ブックリストとインタビュー、20頁。

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冊子の前半は、文中で直接言及された参考文献と、随筆の内容から連想される関連文献からなる80冊のブックリスト。『数学の贈り物』は、次の本へと手を伸ばしたくなる、好奇心を駆り立てる一冊です。19篇の随筆、それぞれに文章の裏に広がる膨大な読書の跡を垣間見ることができます。森田さん自ら選書された学びの80冊のリストです。

 

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冊子の後半は、森田さんへのインタビュー。6000字ほどのボリュームです。例えば、森田さんが一日にどれだけの本を読まれるか気になりませんか?森田さんは何を聞いても答えてくれるのではないかと思わせるほどの、果てしない知識があります。個々の知識や情報が、森田真生という身体を介して有機的な広がりを持ち、知性へと昇華される。なぜここまでの読込みとインプットが可能なのか。かねてから気になっていた疑問から、読書へ取り組む姿勢を中心におうかがいしました。また、小学四年生までの幼少期を過ごされたアメリカでの生活についてもお話いただいております。森田さん自身の普段の読書や、幼少期のことが書かれたインタビューはこれまでにあまりなかったように思えます。終始笑いに満ちたインタビューでした。

 

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冊子単体購入で200円。『数学の贈り物』とセットでのご購入で100円です。『数学の贈り物』を手にとっていただける一助になれば幸いです。どうぞよろしくお願い致します。

 

最後に、ブックリストの選書、インタビューなど、こちらの提案を快く引き受けてくださった森田さん。インタビューの場として、オフィスを貸してくださったミシマ社さん、ありがとうございました。

 

(鎌田)