恵文社一乗寺店 スタッフブログ

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2019年1月書店売上ランキング

2019年1月の書店売上ランキングをご紹介します。

 

1位『ムービーマヨネーズ第2号』(Gucchi's Free School)

 

2位『家族 第二号』(HYOTA)

 

3位『わたしを空腹にしないほうがいい』くどうれいん(BOOKNERD)

 

4位『忠吉語録』野津恵子(DOOR BOOKS)

 

5位『幸せについて』谷川俊太郎(ナナロク社)

 

6位『くわしくてていねいなお菓子の本』新田あゆ子(柴田書店)

 

7位『関西のスパイスカレーのつくりかた』eoグルメ編集部(LLCインセクツ)

 

8位『リスのたんじょうび』トーン・テレヘン(偕成社)

 

9位『LONG LIFE DESIGN 1』(D&DEPARTMENT PROJECT)

 

10位『僕と広告』杉山恒太郎(グーテンベルクオーケストラ)

 

 

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第1位は、日本未公開の映画を紹介・上映するGucchi’s Free School 制作のリトルプレス『ムービーマヨネーズ』、待望の第二弾。今号では「コメディムービー」を特集します。チャップリンからTEDまで。アルトマンが制作した自称失敗作の青春コメディーなど、映画ファンには読み応え抜群の一冊。

 

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日本で一般公開されていない映画を上映するというのは、言葉で見る以上に、想像を超えて難しいことだと思います。たとえば、GFSが国内盤をソフト化した、デヴィッド・ロバート・ミッチェル監督作品「アメリカン・スリープオーバー」。2017年の発売時には、当店のイベントスペースにて上映会を開催しました。この時、この映画に出会ったおかげで、昨年は出町座さんに同監督の「アンダー・ザ・シルバーレイク」を観ることができました。(個人的に昨年観た映画のなかでもお気に入り。)

 

文芸翻訳などの分野にも通じますが、海外のカルチャーをこういった形で紹介してくれる存在は有り難いものです。その要素を集約した「ムービーマヨネーズ」。ぜひ。

 

 

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第2位は、家族と一年誌『家族』、こちらも待望の第二弾。一年の歳月をかけひとつの家族を取材し、一冊にまとめあげます。

 

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ブックショップ”Utrecht”の立ち上げ人でもある江口宏志さん、イラストレーター・山本祐布子さん、そしてふたりの姉妹を写真家・奥山由之、吉楽洋平が撮影します。家族の暮らし、日々の営みが愛おしい一冊です。

 

 

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第4位は、松江のブックストア&ギャラリーのDOORが発行した『忠吉語録』。低温殺菌牛乳を日本ではじめて流通させた、木次乳業の創業者、99歳の佐藤忠吉翁。新たに母親になり、漠然とした不安を抱えていた著者の野津さんが、彼の元をたずね、会話の中で得られた教えを11の名言としてまとめた一冊です。身の回りの年長者に相談する、教えを乞う。そんな風景がひと昔の日本では当たり前に広がっていたのではないでしょうか。ひと昔前といっても、何年も前の話ではありません。

 

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「難しいことは簡単に、簡単なことはより深く」ここで挙げられている言葉は、いずれも普遍的で、あたたかく、どれもすっと腑に落ちるものです。

 

それでは今月はここまで。それではまた来月お楽しみに。

 

(鎌田)