うだるような暑さが続きます。
恵文社のある一乗寺のあたりは街中と違って背の高い建物が無い分、日陰が少ないので徒歩での散策をお考えの方は注意が必要です。お近くにお立ち寄りの際は、本を選びがてら涼みにいらしてください。近くのとあるラーメン屋では食事している間、店員さんが交代で団扇を仰いでくれるという涼しくも、暑苦しいサービスがあります。
今回は、2016年7月の当店書籍売上ランキングをお知らせします。
1位『107号室通信』カシワイ リイド社
2位『翻訳できない世界のことば』エラ・フランシス・サンダ-ス 創元社
3位『d design travel 愛知』D&DEPARTMENT
4位『須賀敦子の手紙』須賀敦子 つるとはな
5位『MONKEY vol.9 短篇小説のつくり方』スイッチ・パブリッシング
6位『純喫茶、あの味』難波里奈 イースト・プレス
7位『村上春樹とイラストレーター』ナナロク社
8位『さいはて紀行』金原みわ
9位『YOKAI NO SHIMA』シャルル・フレジェ 青幻舎
10位『ガケ書房の頃』山下賢二 夏葉社
6月と同じく1位は『107号室通信』、2位は『翻訳できない世界のことば』です。(根強い人気。)
これらの書籍は先月紹介したので、今回はその他の書籍を紹介します。
4位の『須賀敦子の手紙』は雑誌「つるとはな」から誕生した初めての書籍です。須賀敦子が友人に宛てた55通の手紙を高精度のカラー写真に収めたこちらの本は、「つるとはな」本誌同様、読むと背筋が伸びるような気持ちの良い本です。発売から少し日にちは経ちましたが、この度重版も決まったようで、これから手にとる方が一層増えることを期待します。こちらの本は過去のブログでも紹介しているので、気になる方はこちらからどうぞ。
6位の『純喫茶、あの味』は、ナポリタンやカレーライスなど、懐かしの喫茶店メニューに焦点を当てた一冊です。著者は『純喫茶コレクション』(パルコ出版)、『純喫茶へ、1000軒』(アスペクト)の難波里奈さん。特別洒落ているわけではなくとも、地元に愛される「あの味」を出す名店たちの力をこちらの本からひしひしと感じます。「様々な事情で今は純喫茶へ行けない人やこちらに掲載したお店から遠くで暮らしている人たちに少しでも純喫茶気分を味わえてもらえたら」と前書きにあるように、単に喫茶店を紹介しただけの本には留まらず、実際に全国の喫茶店1600軒以上を訪れた難波さんだからこそ書けるような、純喫茶愛に溢れた一冊です。
8位は、まだご存じでないかたも多いであろう、全国の珍しい人・物・場所を巡りレポートする、珍スポトラベラー・金原みわさん初の著書『さいはて紀行』です。情報誌『Meets Regional』の連載などでご存じの方もいらっしゃるかもしれません。これから注目の書き手です。
それでは次回は8月の結果をお楽しみに。
(鎌田)