恵文社一乗寺店 スタッフブログ

恵文社一乗寺店の入荷商品やイベントスケジュール、その他の情報をスタッフが発信いたします。

『大人ごはん』vol.3 刊行記念ブックフェアのお知らせ

 

 

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「食」を通して、なんでもない日々を見直す小さな雑誌『大人ごはん』。

第3号の刊行を記念し、現在書籍フロアにてブックフェアを開催しています。今号の特集は「ひとりの時間を考える」「小豆島で農村歌舞伎を観てきました」の二本立て。

 

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「日々の暮らしは、盛んに報道されるセンセーショナルな事件、ドラマチックな愛憎劇、大文字の政治経済、美しくおしゃれに整えられた暮しとは程遠く、もっと雑多で、淡々としたものの積み重ねでできています」(巻頭のことばより)

そう語る編集長・室谷明津子の気の向くまま足の向くままに出会った、なんでもない日々を暮らす人々への取材、エッセイを収録した一冊。

 

第一特集「ひとりの時間を考える」では、植本一子、ツレヅレハナコ、高橋順子によるそれぞれの「ひとりでの食事で見えてくるもの」を紹介。パートナーを亡くしたあとのごはんの時間、或いは日々の密かな楽しみであるひとり晩酌の時間…。ひとりの時間は孤独である、という凝固したイメージにとらわれることなく、ありのままに時間と向き合う大切さや底知れない愉しさについて語ります。お酒に合う絶品おつまみレシピの紹介も。

 

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第二特集は「小豆島で農村歌舞伎を観てきました」。小豆島で暮らす島人たちの、島人たちによる、江戸時代より続いている娯楽「農村歌舞伎」と、賄い・おもてなしの「わりごう弁当」について。舞台の裏側や村の暮らしを見つめ、文化とコミュニティの関わりについて考えます。

 

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また、ラテンアメリカ文学者の旦敬介と門内ユキエ夫妻によるアフロ・ブラジル料理について追求した「何食べて生きてく?」のコーナーや、『メタモルフォーゼの縁側』作者の鶴谷香央理による漫画エッセイ「元気が出るもの」などなど、淡々と流れゆく日々にそっと寄り添ってくれるおいしい小咄をたっぷりと詰め込んだ一冊です。 

読み進めていくうちにきっと、味わい深いお酒と肴を求め、自然と台所へ足が向かうはず。

 

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また今回の『大人ごはん』第3号の刊行に併せ、ひとりの時間にじっくりと向き合ってくれるレシピを収録した書籍なども同時展開。ご来店の際に、ぜひお楽しみください。

 

 

www.keibunsha-books.com

 

 

『大人ごはん』vol.3 刊行記念ブックフェア

2019年7月16日 - 8月31日

恵文社一乗寺店 書籍フロアにて

 

(韓)

 

 

イブル 新色入荷のお知らせ

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韓国のお布団、イブル。ベットやソファーに掛けたり、お子さまのプレイマットとしたり、場所や季節を問わずにお使い頂ける便利な1枚。表面(外布)は綿ですが、中綿はポリエステルなので軽く、持ち運びも簡単。この時期には、さっと床に敷いてそのままお昼寝を…。汗をかいても、洗濯機でそのまま丸洗いして頂けます。ホワイトとグレーの2色のみ、定番のシングルサイズ(115×200cm)に加えてセミダブルサイズ(150×210cm)もご用意しました。今月末にかけて、新しくヘリンボーン柄や中間色のシリーズも入荷予定ですので、お楽しみに。

特集コーナーは こちら

 

(田川)

安斉重夫 鉄の彫刻展「北欧の森の物語」

福島を拠点に鉄彫刻を制作されている安斉重夫さんの個展がスタートしました。東京や東北の他、昨年はフィンランドでも個展を開催され、今回はなんと97回目の個展!関西での個展は初めてだそうで、この機会にぜひたくさんの方にご覧いただきたい展示になりました。

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今回は「北欧の森の物語」をテーマにした作品が並びます。初日の本日も、ギャラリーいっぱいに広がる風景に、わーっと声を上げてギャラリーに惹き込まれていく方がたくさんいらっしゃいました。

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大きく広がる美しい枝ぶり、どっしりとした大木、ふわふわ揺れる綿毛、川のせせらぎ…鉄を自在に操って、形だけではなく、音や風景、豊かな色彩、空気感までも伝わってくる気がするほどに、表情豊か。溢れんばかりの素敵なお話を語りかけてくれるようです。

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とぷとぷと広がる黄金色のワインの湖に誘われて、湖畔に優しく広がる木々の梢、妖精たちが奏でる音楽、恋人たちの甘い囁き声…

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光を当てれば優しい影が浮き上がって、広がる森の風景に心が踊ります。

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こちらはマイホームと名付けられた大きな作品。丸い鉄のお家。ライトを灯して中を覗いてみてください。鉄だけど、とてもあたたかい夢のようなお家。

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「俺さまが一番!」「ねえ見て見て!」と今にも声が聞こえてきそうなどんぐりの背くらべ。個性豊かなどんぐり達につい笑顔がこぼれます。

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いろんな形が並ぶペンダント。木の上や三日月で音楽を奏でる妖精や、表情豊かな動物たち…手のひらほどの小さな額縁が胸元を飾ってくれます。塗装がされているのでお洋服に汚れがつくこともなく、安心してお使いいただけます。

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作品たちの楽しい表情やおもしろい影にちびっこも夢中!ご家族で楽しんでいただける展示は、夏休みのお出かけにもおすすめです。マネージャーをされている奥さまと二人で会期中は京都に滞在され、全日在廊していただけるとのこと。とても気さくなお二人とのおしゃべりもぜひお楽しみください。

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胸いっぱいになるくらいファンタジックで、溢れんばかりのユーモアに笑みがこぼれる、それはそれは楽しい優しい物語がたくさん詰まった展示になりました。

蝉の声が聞こえだしてそろそろ梅雨も明けそうな夏本番。店内涼しくしてお待ちしています。ぜひご堪能ください。ご来場をこころよりお待ちしております。

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安斉重夫 鉄の彫刻展「北欧の森の物語」

開催期間:2019年7月23日(火)-7月29日(月)
開催時間:10:00-21:00(最終日は16:00まで)
開催場所:ギャラリーアンフェール

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鉄の溶接により、大自然の中に生きる少年や少女、妖精の姿をファンタジックに表現、制作しました。昨年は、フィンランド・ヘルシンキで個展を開催しました。どうぞご覧下さい。


<安斉重夫メッセージ>
鉄が好きです。固くて、強いのに   
やがて、さびて朽ち果ててゆく。
まるで人間のようです。
わたしも自然(宇宙)のひとりとして
生きてゆきたい。
遊んでいる子供のように
生き生きと!

 


(上田)

空気の器 120 COLORS

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「空気の器」は、2010年の発売以来、世界各国のミュージアムショップで販売されているプロダクト。一度は目にしたことがあるという方も、多いのではないでしょうか。デザインを手がけたのはトラフ建築設計事務所です。何本もの細かいスリットの入った円型の紙を広げると、空気を包み込むように自由にかたちをつくり変えることができます。
当商品は福永紙工を代表するプロダクトですが、今回のフェアでは、紙の卸専門会社・竹尾のファインペーパー「NTラシャ」を使用したコラボ製品「空気の器120COLORS」を展開しています。日本のファインペーパーのパイオニアとして、多くのクリエイターの方々に支持され続けているNTラシャ。会場では、その器120色をすべて1点ずつ天井から展示し、その豊かな色幅と魅力を伝えています。このように、吊るしたり壁に掛けたりしてお使いいただく以外にも、ラッピングペーパーとしたり、また、お子様が絵をかいてそれを伸ばすと、器の模様になったりと、幅広くお楽しみいただけます。「120 COLORS」はフェア会場でしか購入できないものです。是非この機会にご覧ください。

福永紙工 POP UP SHOP「空気の器 120 COLORS」~airvase
7月20日〜8月2日
生活館ミニギャラリー

 

(田川)

「The Nutcracker くるみわり人形~遠い記憶・夏~」梶川友里 個展

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ギャラリーアンフェールでは京都在住の画学生、梶川友里さんによる個展がスタートしました。梶川さんが愛読されてきた「くるみ割り人形」のその後を描いた作品が並びます。

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童話やバレエ音楽で有名な「くるみ割り人形」。くるみ割り人形とクララが繰り広げる夢の世界に心躍らせた方も多いのではないでしょうか。

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くるみ割り人形の舞台は、真冬のクリスマスですが、夏の窓辺でうつらうつら見る夢のような、遠い記憶に思いを馳せて少し切なくなるような。

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儚い糸を手繰り寄せて生まれた溢れんばかりの思いや記憶をキャンバスめいっぱいに描いた世界は、どれもきらきらと美しく、それはそれは雄弁で、じっくりぼんやり時間を忘れて、作品と語り合いたくなりました。どうぞゆっくりお過ごしください。ご来場をこころよりお待ちしております。

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「The Nutcracker くるみわり人形~遠い記憶・夏~」梶川友里 個展
開催期間:2019年7月19日(金)-22日(月)
開催時間:10:00-21:00(最終日は16:00まで)
開催場所:ギャラリーアンフェール
 

(上田)

蒼天ノ森 Kachua exhibition

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インドの職人さんが染めるオリジナル布地を使って洋服や小物を制作されているkachua(カチュア)さんの展示会、当店では初めてのご紹介となります。初日からお目当てにご来店いただく方も多くいらっしゃいました。皆さんいろいろご試着いただき楽しくお過ごしいただいています。

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使われている染料は主に「kasis」と「indigo」。kasis(カシース)、私はてっきりフルーツのカシスのことだと思っていたのですが、硫酸第一鉄という鉱物が原料と聞いて驚きました。会場にはkasisの原石や写真も展示されています。宝石のように美しいグリーンの石から、表情豊かなグレーや茶色が生まれるなんて、まるで魔法のよう。(会場の原石は、酸化して白く変色しているそうです。)お馴染みのindigoも、kachuaさんの手にかかればなんだか今までの藍染とは違う印象。

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二つの染料を重ねて染めたり、染める回数で濃淡を変えてみたり。実験のようにいろいろ試してみて、初めての発見もたくさんあるそうです。失敗から生まれた美しい模様もあるそう。インドの職人さんとkachuaさんのワクワクするようなやり取りや努力が垣間見れます。

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これらの布は全て、北インド北西部のジャイプールで作られています。現地の染料やインド綿、手紡ぎ手織りのkhadi(カディ)、古くからインドに伝わるプリント技法 木版更紗のひとつ、泥を防染剤に使った「ダブプリント」が施された布。いろんな工程が現地の職人さんの手によって生み出され、それがお洋服になって、巡り巡ってここ京都に届きました。プリントのズレや、染ムラがなによりの魅力。手仕事ならでは、唯一無二の美しさです。 

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まるで宇宙のように広がるタイダイ。天然染料ならではの落ち着いた色合いがとても上品で、心を奪われます。

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こちらは無数の星が瞬く遠い夜空のよう。

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たった二つの染料で、こんなにいろんな布が作られて、いろんな形のお洋服に仕立てられています。実際に着てみると、眺めているときとはまた違う印象。ぜひいろいろ試着してみてください。

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今回の展示に合わせて、コラボレーション作品もお目見えしました。内納洋裁店とのコラボレーションは、初日のうちにたくさん旅立ちましたが、まだいくつか残っているのでどうぞお早めに。エッセンスのように施された心躍る可愛らしいデザイン、軽やかで肌触りが抜群のモスリンを使ったお洋服にうっとりします。

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こちらのアクセサリーは、台湾のアクセサリーブランドMucaoとのコラボレーション。雲や風などをモチーフに真鍮や石でつくられたアクセサリーは、kachuaの世界観をお洋服ではなくジュエリーでお楽しみいただけます。

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会場を彩る展示タイトルにぴったりの写真は、写真家のSyilvia Hatsuとのコラボレーション。まるで自然の中で同化するように美しく踊るkachuaのお洋服がおさめられています。

まばゆい陽、深い森、蒼碧と茂る木々を吹き抜ける風、しっとりと濃い緑の匂い…そんな心地よい夏の情景に迷い込むような展示になりました。ご来場をこころよりお待ちしております。


蒼天ノ森 Kachua exhibition
開催期間:2019年7月9日(火)-7月15日(月祝)
開催時間:10:00-21:00(最終日は16:00まで)
開催場所:ギャラリーアンフェール

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‘蒼天ノ森’
それはとても静かで穏やかで、どこか懐かしさを感じる神聖な場所。
私たちの全ての記憶はその森に繋がっている。

今回の展示は’蒼天ノ森’をテーマにkachuaが内納洋裁店、台湾のアクセサリーブランドMucao,写真家のSyilvia Hatsuとコラボレーションした作品が並びます。

Kachuaはインドの職人と共に、長い間受け継がれた伝統技術に感謝し、愛を持って次世代につづく新しいものを創造してくことをコンセプトに、「ダブプリント」と呼ばれる、インド更紗の防染技法をメインに用い、藍の染料を基調にしたオリジナルの布地を制作し洋服や小物等を作っています。

在廊日:9・12・13・14・15日

www.kachua.net

 

(上田)

『シベリヤ旅行記』出版イベント ~ダーチャの窓から~

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先週末より、輸入雑貨店nicoさんによる『シベリヤ旅行記』出版イベント を開催しています。そもそも、このシベリヤ旅行記とは、nicoさんと、山口県にある「ロバの本屋」の店主が昨年、ロシアを訪れ、シベリヤ鉄道で3泊4日を過ごすなかで生まれた印刷物です。車窓からの眺め、キッチュでかわいいキオスクと、あわせてかわいいロシアのおばあさん。お二人ならではの視点で選び、紹介するページの到達点といえるのが、イルクーツクで集めたというトイレットペーパーの一覧。それぞれの質感までわかるよう、紙見本さながら、ペーパーの切れ端を手貼り(!)。ロシアの最新トイレットペーパー事情(芯無し)を伺い知れます。

会場には、旅行記以外にも、現地で買い付けたワンピースやスカート、またはロシア以外の国々の夏アイテムが揃います。13日には、先週末に引き続き、広島にある自家製酵母のパンと焼菓子のお店・hortaさんよりカンパーニュと黒パンも届きます。ロシアをお二人と一緒に旅したカンパーニュ。スライスしてサンドイッチにしても美味しい。

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黒パンはトーストしてバターと一緒に。

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どちらも天然の酵母の風味が香り、噛むほど味わいが増します。
旅行記を読みつつ、ロシアへ思いを馳せてみてはいかがでしょう。

 

シベリヤ旅行記 出版イベント ~ダーチャの窓から~
7月6日-7月19日
恵文社一乗寺店ミニギャラリー

前回(nicoのキオスクフェア)の様子は こちら

 

(田川)