恵文社一乗寺店 スタッフブログ

恵文社一乗寺店の入荷商品やイベントスケジュール、その他の情報をスタッフが発信いたします。

affordance 革カバン・革小物 展

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生活館ミニギャラリーでは「affordance 革カバン・革小物 展」を開催中です。昨年2月にギャラリーアンフェールで京都では初めてとなる個展をしていただき、ご好評いただきました。

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affordanceで使われているのは日本製のタンニンなめし牛革をベースにしたオリジナルのヌメ革。しなやかでなめらかな肌触りで軽くて丈夫。革の質感を堪能できる、シンプルでどこか愛嬌のあるデザインが特徴。

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発色のよいカラーも選ぶのが楽しい。前回もご紹介したレッド、ブルーグリーン、ベージュ、ダークブラウンの他、今回は新色のグレーも登場。少し青みがかったような深くて美しいグレーは、男性にもおすすめです。使っていくうちに風合いと共に色にも深みが出てきて、自分の手の中でどのように変わっていくのかも革製品ならではのお楽しみ。

 

そして今回の注目は、この展示で初お披露目の「ランドセル」。

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affordanceのランドセルってどんなものが出来上がるんだろうと首を長くして待っていたら、こんなにかっこいいランドセルが到着しました。

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サイズは通常のランドセルとほぼ同じ寸法。フタの留め具がとっても可愛らしい。この留め具を軽く回せば、ペランと外側に開きます。ランドセルならではのかっちりした形に、給食袋掛けもちゃんと付いています。

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肩紐は長さ調整も可能で、大人の背中にもしっくりと馴染みます。小学校を卒業しても、きっと一生モノになるランドセル。大人だって持ちたいランドセル。小学校入学の時に買ってもらってわくわくと手にした感じが蘇って、なんだかくすぐったい気持ちになりました。ランドセルは受注生産(10月下旬頃予定)となりますが、サンプルは自由に手にとっていただけるので、ご来場の際はぜひ一度背負ってみてください。

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他にも、お出かけにぴったりの小ぶりのバッグや、仕事道具もたっぷり入る大きめのカバン、使いやすくてかわいらしい財布や小物入れなど、たくさんのラインナップでご用意いただきました。

 

私も前回、affordanceさんにトートバッグを作っていただきました。最初はシャンとしていて持つときも緊張していましたが、使っているうちにクタッと可愛らしい体型になって、ちょっと汚してしまったり傷がついたりもしたけれど、すっかり馴染んで相棒のようになっています。

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お手入れをしたりしながら、日々を共に過ごして、一緒に成長していくような気持ちになる革小物たち。ぜひ手にとって、お気に入りに出会えますように。ご来店をこころよりお待ちしております。


affordance 革カバン・革小物 展
開催期間:2018年9月15日(土)-9月28日(金)
開催時間:10:00-21:00(最終日は18時まで)
開催場所:生活館ミニギャラリー

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新色のグレー、新作のランドセルを発表いたします。
あとは、昨年のギャラリーアンフェールでの展示につづき、
定番商品も展示いたします。
どうぞ宜しくお願い致します。

https://www.affordance-play.com/

 

(上田)

『本の虫の本』その他メディア掲載情報

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本の虫の習性と苦悩。読書の愉悦、書物への偏愛。創元社より刊行された『本の虫の本』は、本好きが高じて「本の虫」まで進化した、日々本を食べて暮らす書き手たちが本にまつわるあれこれを綴った一冊です。

編集者、ライター、画家、古書店主、新刊書店員…。集った書き手たちは、それぞれに巣食う本の世界からキーワードをひとつずつ選び、異なる時間軸や出自、個人的な読書遍歴や忘れがたい記憶などをふくむ様々な視点から、本とその周辺の世界を経巡るように自由に綴ります。集まった150以上の文章は、本にまつわる用語集として、それぞれに独立した上質のエッセイ集として、どこから読んでも楽しめる構成で一冊に束ねられました。

 

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「つんどく」「読書会」「SM」「夢に見た本」「蒐集癖」「紙魚」「腰痛」「埃」「本ではないもの」…。一見バラバラに置かれたそれぞれの項目と文章は、別のページへのインデックスとしてつながり、読み進めるうちにますます本の奥深い世界を回遊する愉しみが深まっていく。終わらない寄り道を繰り返しながら本にまつわる記憶と知識が自然に繋がるような仕掛けが施された本書の魅力は、ぜひ実際に手に取って感じていただきたく思います。

林哲夫さん、萩原魚雷さん、田中美穂さん、岡崎武志さんらとともに、「新刊書店員」の立場から当店スタッフ・能邨陽子も執筆に参加。二十年来に及ぶ恵文社一乗寺店での勤務経験、本と書棚の間から見聞してきた様々な体験を交えた文章には、書店員から見た本というものの魅力や特長、売り手としての実感、書店員と本との関係性やその変遷などが、様々な当店ならではのエピソードとともに描かれています。本をめぐる現場としてこの場所に流れてきた時間を垣間見るように、ぜひ楽しんでいただければと思います。

 

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手に取り、読み、集め、(時には手放し)、物理的にも精神的にも本に埋もれながら、日々を生きていく。プルーストから植草甚一、ギッシングから山田稔まで、本書に登場する書物を味わい深く描いたイラストレーター赤井稚佳さんのブックイラストレーションなども含め、本への愛着と知識が一層深まる稀有な一書。ご来店の際には、また最寄りの本屋さんに出かけた際にはぜひ手に取ってご覧になってみてください。

 

 

 

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株式会社 G.B より発行されている『全国 旅をしてでも行きたい街の本屋さん』。ホホホ座 浄土寺店さん、マヤルカ古書店さん、誠光社さん、三月書房さんら京都の本屋紹介ページにて当店もご紹介いただいています。

本書は、「本のある空間」を愛する旅行者向けに新刊書店、古本屋、ブックカフェなど全国185店を紹介したガイドブック。地元で長く愛される老舗から、ここ数年全国的にも拡がりを見せる若い世代によるセレクト重視の個人店、ゲストハウスや宿の本棚、歴史ある建物や離島の商店街など魅力的なロケーションを持つお店まで、様々なタイプの本屋と本のある空間が各エリアごとに紹介された最新版の本屋案内です。細かいデータが掲載されているのも実用的に嬉しい一冊。

当店では品切れ中ですが、すでに版元重版は決定しているとのこと。旅のお供に手にとられてみてはいかがでしょうか。

 

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全国の書店員とその本屋の本棚を通じて、これからの街の本屋を考える。そんなコンセプトで連載されている雑誌『SWITCH』の1ページ連載「本屋のかお」。発売中の9月号、連載第27回にて、当店の書籍部門マネージャー・鎌田裕樹のインタビューを掲載いただいています。「語りたい3冊」ではコメントを交えて書籍のご紹介も。

まもなく10月号が店頭に並びますが、こちらの連載はウェブでもご覧いただけますので気になる方はぜひチェックしてみてください。

 

 

 

 

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 京都を拠点に、各地のインディーカルチャーを取り上げるウェブマガジン『アンテナ』(https://kyoto-antenna.com)。カルチャースポットを紹介する「SPOT」ページにて、当店店長・田川怜奈のインタビューを掲載いただいています。

仕入れの基準、チームで働くこと、お店づくりについて…。現在の恵文社一乗寺店のあり方を垣間見ていただけるのではないかと思います。こちらもぜひご一読くださいませ。

 

 

 

 

 (涌上)

9/23 華雪『字をまなぶ・字をかく』第2回のご案内

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今年は3回にわたり、書家・華雪さんによる講座『字をまなぶ・字をかく』を開催します。
お手本通りの整った文字を目指すのではなく、当講座で学ぶのは、より大らかで自由な文字のあり方です。書を構成するのは、線と余白。その「線」は、書き手の心情を表す”運動”の軌跡でもあります。筆の持ち方、その動きの緩急、抑揚によっていかようにも変化するもの。文字のバランスの上手下手ではなく、線の表情、時には言葉以上のものを伝える字の在り様を考えます。前回7月の講義では、「手」をテーマに、その漢字の成り立ちや、まつわる古典を学びながら、各自考え、筆をとって頂きました。

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講座終了後の公開講座にて、華雪さんが書いた「手」。
掴む、握る、手の力強さが伝わるようです。

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今週末9月23日(日)には、いよいよ第2回目。今回のテーマは「目」。
たくさんのご参加をお待ちしています。
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第2回「目」9月23日(日)
ワークショップ10:30-13:30 /公開制作14:30-15:30
漢字の成り立ちを探っていくと、そこには古代中国の社会が浮かび上がってきます。古代社会を生きた「誰か」がつくりあげた漢字からは、「誰か」の眼差しが感じられます。「目」の字は、目を象ったかたちに由来します。ただし、漢字がつくられた古代社会における”目”は、現在わたしたちが思い浮かべる”目”とは異なる機能を担っていました。”目”のあり方の変遷といったお話を通じて、「目」の字を学び、書きます。

 

申し込み詳細は こちら 

 

(田川)

KIYATAサーカス 2018

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木彫作家・KIYATAさんの展示会を5日より開催しています。壁面を駆けるウサギやキツネ、天井にはムササビやリスのランプが宙を舞い、躍動感あふれる、賑やかな会場となっています。ランプや掛け時計等、お部屋を彩る品の多くは受注品のため、今回は抽選での販売ですが、手鏡などの小物類は、会場でお買い求め頂けます。こちらはリスの姿を模した靴べら。縞模様も再現した後ろ姿も可愛らしい。

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高知のリース作家・アハナベックさんとのリースや、はるな陶芸工房 りらさんとのキャニスターなど、コラボ商品も並んでいます。(キャニスターは完売しております)
また、お子さまにも人気なのが、KIYATAさん特製トリロボットのガチャガチャ。木彫原型から作った陶製のお箸置きが当たります。レジにて専用コインをお求めください。

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会期は17日まで。当展示会の次には、KIYATAさんによる木彫持ち手の傘も制作されていた、イイダ傘店さんの受注会が続きます。どうぞお楽しみに。

 

KIYATAサーカス2018
9月4日 - 9月17日
恵文社一乗寺店 ギャラリーアンフェール

 

(田川)

 

選書フェア「いしいしんじ選 酒の本、本の酒」のご案内

酒は百薬の長、はたまた毒か。

 

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現在、書店一角のテーブルにて選書フェア「いしいしんじ選 酒の本、本の酒」を開催中です。その名の通り、いしいさんにお酒に合う本と、本に合う酒を選んできただきました。

 

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中島らもにオリオンビール。田村隆一の詩にオールドパー。開高健にはもちろん山崎。内田百閒にシャンパン。フィリップ・マーロウといえば「ギムレットには早すぎる」。ジュノ・ディアズにはドミニカのラムを。

 

想像するだけでなんとも喉の渇く組み合わせ、酒好きにはたまらない共演です。酒を心ゆくまで楽しむには、美味い料理が欠かせませんが、本と酒の相性もなかなか。キューバで過ごした優雅な日々、ヘミングウェイはバーで毎日ダイキリをダブルで12杯飲んだそうで、10年に及ぶスランプを乗り越えたきっかけもこのカクテルにあるのではと言い伝えられています。酒、カクテルにまつわる逸話、伝説に文学や映画の話題は欠かせないものです。

 

今回のバーテンダーは小説家・いしいしんじさん。いしいさんの選書をこれまでにも目にしてきましたが、本屋が白旗をあげたくなるような、毎度素晴らしいバランスのとれた選び方をされます。

 

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さすがにお酒は用意できませんが、10種類の酒と10冊の本をイラストにまとめた冊子を無料で差し上げております。書影と酒瓶の味のあるイラストはミシマ社の美術担当長谷川さんにお願いしました。

 

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今回のフェアに至った経緯をご紹介します。

 

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灼熱の8月。いしいさんのエッセイ『きんじよ』の発刊に際し、出版社ミシマ社の音頭で京都の各書店で開催された、いしいしんじ夏の「きんじよ」祭。いしいさんのお住まいがある川端丸太町界隈、まさしく「きんじよ」での出来事が綴られた新刊にちなんでの連続イベントです。8月30日、一連の祭を締めくくるイベントを当店にて開催しました。いしいさんの京都暮らしが始まった店「おおきに屋」さんの望月さんといしいさんの対談トークショー【『きんじよ』を食べる〜北白川・おおきに屋さんのとっておきの味〜】。耳で聴き、目で見て、舌で料理と酒をあじわうスペシャルなイベントになりました。

 

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そのイベントに向けてミシマ社から「いしいさんの選書フェアを企画しないか」という提案があり、酒好きの当店スタッフが今回のテーマを依頼したことが発端です。いしいさんはワコールスタディホールでの連続講義で「酒はものがたる」というテーマでトークショーも開催されていました。https://www.wacoal.jp/studyhall/school/event/article81233

 

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普段ふざけている(尊敬しています。)近所の蕎麦屋の大将に好きな作家を聞いたらランボーと田村隆一という答えが返ってきました。カウンターの常連さんはいつもブコウスキーについて語ってくれます。酒好きには読書家が多いと信じて。ご来店の際はぜひお楽しみください。

 

(鎌田)