恵文社一乗寺店 スタッフブログ

恵文社一乗寺店の入荷商品やイベントスケジュール、その他の情報をスタッフが発信いたします。

SAGYOの野良着 展示販売会

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昨年、文庫化された伊藤洋志さんの『ナリワイをつくる』。
「ナリワイ」とは、自分の時間や健康を犠牲にお金を得るものでなく、得意なことや技能を活かし、楽しんで取り組める仕事。身一つでできる小規模な自営業。それは家の修繕や、村祭りの手伝い、誰かを手助けすることでも充分。仕事であり、生活であり、娯楽にもなるナリワイを、いくつか組み合わせて暮らす術を、本書では提案しています。ひとりで複数の職業につくことは、何も特別なことではありません。農家の人々が、昼間は畑仕事を、日が暮れれば別の内職に励んでいたのは、かつての日本では当たり前でした。お金で全てを解決せずに、少しの工夫で、私たちの人生はより充実したものになるヒントを、本書は教えてくれます。

sagyo

さて、その著者である伊藤さんのナリワイのひとつが農家業。その作業着になかなか選択肢が少ないことから、野良着メーカーSAGYOのブランディングも手がけています。SAGYOは、モンペや野袴、羽織など和服をベースにしつつ、着脱しやすいようスナップボタンを用いたり、ポケットが複数あったりと、現代に使いやすい野良着を生産開発しています。
現在、当店ミニギャラリーではSAGYOの展示会を開催中。左右シンメトリーにポケットのついたダボシャツや、ハンドワッシャー(シワ加工)を施し、生地が肌にまとわりつかないワンピースなど、実用に適した衣類が並んでいます。

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SAGYOの野良着 展示販売会
3月31日 - 4月13日
恵文社一乗寺店 生活館ミニギャラリー

SAGYO Instagramは こちら

 

(田川)

大竹昭子写真展 須賀敦子のいた風景

没後20年。今なお、語られることの多き作家、須賀敦子。

小説、エッセイ、翻訳。その澄み切った文体で描写される美しい世界。

 

生前、彼女と親交の深かった写真家・大竹昭子さんが、その足跡を追うようにイタリアの地を旅した記録が一冊の文庫『須賀敦子の旅路 ミラノ・ヴェネツィア・ローマ、そして東京』(文藝春秋)として刊行されました。過去に刊行されていたシリーズを一冊にまとめ、東京編が加筆された読み応えのある一冊です。大竹さんが須賀さんとともに旅するように書かれた文章を読んでいると、同時に私たち読者もその旅に同行しているような錯覚を覚えます。

 

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大竹昭子写真展 須賀敦子のいた風景

3/27(火)−4/2(月)※最終日は18時まで。

ギャラリーアンフェールにて

 

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刊行に際し、大竹昭子さんの写真展「須賀敦子のいた風景」をギャラリーアンフェールにて開催します。ミラノ、ヴェネツィア、ローマへ、大聖堂、運河、鉄道。写真の横に須賀敦子の著作から引用された文章の断片が添えられた展示となっており、まさに旅をするように須賀作品の世界を体験していただけます。朝の清らかな空気にも、夜のひっそりとした静けさにもしっくりくる、吸い込まれるような展示が完成しました。ぜひ、ゆっくりと眺めてください。

 

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展示会場には書籍も並びました。一挙にその作品と訳書が揃うと、その一貫した端正なデザインに気がつきます。

 

なお、会期中には大竹昭子さんによるトークイベントも開催いたします。

 

大竹昭子トークイベント 「没後20年、須賀敦子を読みなおす」

【日時】2018年3月31日(土) 開場14:30 / 開演15:00

【料金】1500円

イベント詳細はこちらからhttp://www.cottage-keibunsha.com/events/20180331/

 

没後20年の節目。須賀敦子に改めて触れるこれ以上ない機会。これまでの読者にも、これから彼女に出会う若い読者にも、たくさんの方にご覧いただきたい写真展です。

(鎌田)

イイダ傘店 春 雨傘・日傘展 2

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イイダ傘店さんによる春のオーダー会を、現在、当店ギャラリーにて開催しています。雨傘は新作のテキスタイル、日傘は前回(平成二十九年秋)の展示ラインナップよりお選び頂けます。新作は、「羽」「まんげつ」「海のいきもの」「シロツメクサ」「サーカスストライプ」の5種です。傘を開くと現れる図案や、ほぐし織の独特な表情の面白さ。写真上の「海のいきもの」は、間近で見ると模様の中に、クジラ、イカ、ヒトデ…など、たくさん隠れていることに気づくことでしょう。この貼り絵のようなデザインは、実際にスタッフさんが、魚たちの形にひとつずつ紙をちぎり(!)、それを組み合わせて制作されたそう。そんな遊び心が、それぞれのテキスタイルに込められています。私はこれ、と決めていても、なんとはなしに手にした傘をさして鏡の前に立てば、そちらも似合うことに気づいたり。あれやこれやと試したり、考える楽しさがあるのもセミオーダーできる受注会の特徴です。

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また、傘以外のグッズもたくさんご用意しています。リュックやコマバッグ、お祝儀袋、ポーチに加えて、今回はオーダー会では初めてティッシュケースの販売も。春のお出かけに持ち歩きたいものばかりです。会期は26日18時まで。
皆様のご来場をお待ちしております。


平成三十年 イイダ傘店 春 雨傘・日傘展
3月20日〜3月26日
恵文社一乗寺店 ギャラリーアンフェール

動物手元のオーダーに関するおしらせ詳細は こちら

 

(田川)

書店内展示のご案内:酒井駒子「森のノート」原画展

酒井駒子「森のノート」原画展がはじまります。
昨日まで姉妹店のバンビオ店で開催しておりました、酒井駒子さんの画文集「森のノート」の原画展、明日20日(火曜日)より一乗寺店で開催いたします。

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酒井駒子 原画展
会場:恵文社一乗寺店
会期:3月20日(火)~4月15日(日)まで
※最終日 4月15日(日)には14時より、サイン会をCOTTAGEにて開催

 

筑摩書房『森のノート』の原画より、先生が自らお選びになられた絵を中心に、9点展示いたします。小さな作品ですが絵力はすごく、美しいタッチで描かれており、思わず溜息が出るような作品があつまっております。子どもの動きだしそうな瞬間をキュッと閉じ込めたような、先生の目のシャッターの鋭さというか、切り取り具合にも、感じ入る画が揃っており、子どもの儚くも美しい貴重な時空の捉え方に恐れ入ります。

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今回はご厚意により、普段先生がお使いの絵の具や筆も併せて展示。筑摩書房さまより、当時の冊子「ちくま」を拝借。こちらも併せてご覧くださいませ。
素敵な表紙画をすべてご覧いただけますよ。

酒井駒子さんの絵本と関連書籍も多く取り揃え、可愛い絵葉書やピンバッジの販売しておりますので、春休みのお子様にもお楽しみいただける内容でございます。

『森のノート』サイン本は、若干数ご用意できました。
ノベルティ付きの特別な本もございますので、どうぞご期待くださいませ。

 

サイン会の詳細はこちら

 

最終日のサイン会、先生が皆様にお会いできるのを、本当に楽しみにしてくださっております。関西ではなかなか実現しない機会ですので、ぜひ先生に会いに、春の京都にお越しくださいませ。

 

(星山)

KINOTTO FAIR

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季節の変わり目だからこそ、毎日使う、身近なものを新たに揃えたい。そんな気持ちも芽生える時期ではないでしょうか。
現在、生活館ミニギャラリーではKINOTTOのフェアを展開中です。KINOTTOは素材の心地よさを第一に、シンプルで丈夫、メイドインジャパンのものづくりを行っているブランドです。当店では、これまでソックスのみのお取り扱いでしたが、今回はショールや綿100%のトップス、タオルなどをご用意しています。

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ふっくらとした見た目のソックス。オーガニック糸で編み上げた、パイル地とスウェット地のリバーシブルタイプです。こちらの特徴は、足を包み込むようなフィット感
ベビー用からメンズサイズまでの4種類をご用意しているのですが、
足のサイズ24cmでも、ベビー用のものに足を通せるぐらい、伸縮率が高いのです。冷えとり用に、重ね履きされる方は、一番上に履くのにおすすめです。

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リネンショールは昔ながらの織機で、ゆっくり時間をかけて織り上げている分、空気を含んでいるような優しい肌触り。首元は二重に巻きたい、日除けの肩掛け代わりにしたい、という要望も叶えてくれる十分なサイズとボリューム感です。腰に巻いてサロン(エプロン)としてもお使いいただけます。

ピンク、イエロー、グリーンと鮮やかな色が賑わう会場となりました。皆様のご来場をお待ちしています。

 

KINOTTO FAIR
3月17日〜3月30日
恵文社一乗寺店 生活館ミニギャラリー

 

(田川)

イイダ傘店 春 雨傘・日傘展 1

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穏やかな陽射しと空気、京都もようやく春の訪れを感じる季節になりました。さて、楽しみにされている方も多いことと思います、いよいよ3月20日(火)より、イイダ傘店さんの春のオーダー会が始まります。新作テキスタイルやグッズ類、その都度、新鮮な驚きや心躍る体験のあるオーダー会ですが、中でも今回は、平成二十二年、二十五年春の受注会に制作され、根強い人気の動物手元が、初めて雨傘となって登場します。トリ、クマ、ウサギ、オオカミ、セイウチ、それぞれの特徴を細やかに表現した木彫りの手元と、生地の取り合わせも、見どころのひとつ。是非お手に取って、ご覧いただけましたらと思います。

以下、動物手元のオーダーに際し、いくつかお知らせです。

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【動物手元について】

・【お一人様1本】までとさせて頂きます。
(通常手元の傘をご注文の場合、特に制限数はございません)

・今回の動物手元が付けられるのは雨傘です。(日傘にお付けすることは出来ません)

・ご来場のお客様が多い場合は、入場制限や整理券を配布させて頂くこともございます。その場合、整理券はお一人様につき1枚となります。また、配布時間は未定です。

・予想を超えるオーダーが続いた場合、各会場ごとに制限数を設けさせて頂く場合がございます。

・個人のお客様に向けての受注会となりますので、転売等の目的でのオーダーはご遠慮ください。
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皆様のご来場をお待ちしております。

 

平成三十年 イイダ傘店 春 雨傘・日傘展
3月20日〜3月26日
恵文社一乗寺店 ギャラリーアンフェール

 

(田川)

中山信一 個展『STORY』

2015年に関西でははじめての個展を、このギャラリーで開催していただいたイラストレーター中山信一さん。このたび初の作品集を携えて久しぶりに帰ってきてくださいました。

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作品集「STORY」。オリジナルイラスト100点とエッセイ13話がオールカラーで収録された見応えたっぷりの内容。

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日常の出来事やちょっとした事件などが綴られた思わずニヤニヤしてしまうエッセイにも中山さんの世界観が伝わってきて、イラストをもっと楽しませてくれます。
この本を手にあてもなく散歩に出てぱらぱらページをめくってみたり、目に映る小さな出来事で自分だけのお話を想像してみたり、そんなのんびりした時間をいっしょに過ごしたくなるような一冊です。

 

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入口では、上手に歌ってダンスする二匹がお出迎え。目が離せなくなるくらい可愛らしい映像、ぜひご覧ください。

壁にはずらりと並んだ約40点の新作イラスト作品。

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まるさんかくしかく…いろんな形が紙の上を転がって新しい形を作ったようなイラスト。なんだかよくわからないものと一緒にふわふわと漂うみたいな、心地よくて不思議な世界。夜中に聞こえる冷蔵庫のモーター音みたいな、口の中でパチパチはじける綿菓子みたいな、静かでなぜかほっとするざわめき。春のまどろみにちょうどいい世界が広がります。

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会期中は在廊もされているので、中山さんとのお話もどうぞお楽しみください。ご来場をこころよりお待ちしております。


中山信一 個展『STORY』
開催期間:2018年3月13日(火)-3月19日(月)
開催時間:10:00-21:00(最終日は18:00まで)
開催場所:ギャラリーアンフェール

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2月に東京で2年ぶりに開催した中山信一の新作原画展を京都恵文社に場所を移し、3月13日より開催いたします。会場では大小約40点の新作原画に加え、これまでの作品とエッセイをまとめた160ページを超える初の作品集「STORY」も販売いたします。

皆様のご来場お待ちしております。

< 中山信一 / イラストレーター >
1986年 神奈川県生まれ。広告や書籍、アパレルグッズなどのイラストを手がける他、個展や展示で作家としても活動中。
またHIPHOPユニット「中小企業」のラッパーとしても活動。これまでに1stアルバム 「cookie」と 2ndアルバム 「NESS」をリリース。


(上田)