恵文社一乗寺店 スタッフブログ

恵文社一乗寺店の入荷商品やイベントスケジュール、その他の情報をスタッフが発信いたします。

今週の新入荷、3月第3週

毎週金曜更新。

その週に入荷した活きが良い本を紹介する「今週の新入荷」、3月第3週をお届けします。

 

海外文学というジャンルが「売れない」と言われる風の中にあって、過去に出版され、その後長らく絶版状態が続いていた傑作が今になって相次いで復刊されています。この復刊ブームともいえるなかで、今ひと際目立っているのはチャールズ・ブコウスキーでしょうか。

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最近復刊した作品を挙げてみます。高橋源一郎にして「柴田訳のブコウスキーは僕の文章の理想像」と言わしめた柴田元幸訳の『パルプ』。先日入荷したばかり、出演した人気番組をぶち壊し、機内中の酒を飲み干したというエピソードが語られたヨーロッパ珍道中『ブコウスキーの酔いどれ紀行』。未公開作品が収録された『ワインの染みがついたノ-トからの断片』。初の邦訳となった短編「アダルトブックストア店員の一日」が収録された文芸誌『MONKEY vol.11』。ブコウスキーの世界に改めて触れる良い機会かもしれません。

 

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忘れた頃になると、思わず手にとってしまう突飛なテーマでアンソロジーを編む講談社文芸文庫。今回出版された、建築家・青木淳選『建築文学傑作選』は、単に内容が建築に関わるという意味での“建築文学”ではなく、小説の構造や手法が建築を思わせる作品を集めたという類を見ない一冊。

この説明だけを読んでもおそらく伝わってこないこの本の魅力。例えば、須賀敦子の作品のように、短い芸術評論のような節が幾重にも重なって、ひとつの小説を構成している小説があります。この幾何学が織りなす構成が、いかに建設の形式と似通っているかということを著者は“建築文学”として解説しているわけです。青木さんの解説を読んでいると、建築という言語で語られる、文芸作品のまったく新しい断面が明らかになります。収録作品も、須賀敦子、開高健、筒井康隆、川崎長太郎、青木淳悟、澁澤龍彦、芥川龍之介、幸田文、平出隆、立原道造と、抜群のセンス。特にこの並びで青木淳悟というのは、どの角度から見ても気になります。講談社文芸文庫らしく、文庫にしては刺激的な値段ですが、ぜひ買って読んでいただきたい一冊です。

 

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兵庫県の小さな町、塩屋。そこに100年以上も前に建てられた洋館“旧グッゲンハイム邸”。長らく空き家となったのち、震災や台風の影響による老朽化で取り壊しの憂き目に遭うところを、森本アリさん家族が管理人となり引き継ぐことになりました。現在は音楽ライブなどを中心に、多目的貸しスペースとして生まれ変わり、塩屋まちづくりの中心としても認知されているようです。そんな訪れた誰もが興味をもつ旧グ邸の修復と再生の軌跡を管理人の森本さん自ら語った『旧グッゲンハイム邸物語』も入荷しています。修復時の設計を手掛けた島田陽、塩屋に馴染み深い音楽家・二階堂和美との対談も収録。安田謙一さんの『神戸、書いてどうなるのか』をお読みになった方はぜひ。

 

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 1970年に親本が発行されてから半世紀。発売から少し遅くはなりましたが、ウィルヘルム・ライヒ×赤瀬川源平挿画による奇書『きけ 小人物よ!』復刻版も入荷しています。

 

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そのほかにも、当店でも毎号人気の、大橋歩さん企画編集写真文章による『大人のおしゃれ 15春と夏'17』。写真家・梅澤勉、デザイナー・大原大次郎が共同企画し、インターネットを通じて東京カルチャーを牽引するインフルエンサーたちのまだ幼さの残る素顔を写したフォトZINE『#イットガーリー』。奈良の小さな本屋“とほん”が刊行を開始した『ブックレットホン 創刊号』。などなど、書店入ってすぐの新刊テーブルも賑やかに。

 

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店内BGMのこと。

ひっそりと拡大しつつある書店内のCDコーナーから。ベルギーを拠点に、各国を旅しながら独自の音楽を生み出す、ル・トン・ミテこと、マクラウド・ズィクミューズの新しいアルバム『複合過去 条件法未来』。約70分のアルバムの中に、1分ほどのショート・チューンを詰め込んだ特異な一枚です。自作の楽器も持ち出してつくられた曲は、それぞれ個性をもちながら、通しで聴いてもまったく違和感を感じない。繰り返し聴いてしまう中毒性があります。数年前、彼が左京区に訪れていたこともあって、近所のみなさまを中心に人気です。店頭でもよく流しています。デモ・トラックを収録したカセット・テープも同時入荷。

 

《今回紹介した本》

『パルプ』C・ブコウスキー 柴田元幸訳 筑摩書房

『ブコウスキーの酔いどれ紀行』C・ブコウスキー 中川五郎訳 筑摩書房

『ワインの染みがついたノ-トからの断片』C・ブコウスキー 中川五郎訳 河出書房新社

『MONKEY vol.11』スイッチ・パブリッシング

http://www.keibunsha-books.com/shop/shopdetail.html?brandcode=000000020836&search=MONKEY&sort=

『建築文学傑作選』青木淳[選] 講談社

『旧グッゲンハイム邸物語』森本アリ ぴあ

『きけ 小人物よ!』ウィルヘルム・ライヒ 赤瀬川源平挿画 片桐ユズル訳 新評論

 

※当店オンラインショップに掲載していない本も店頭に在庫があればお手元までお送りできます。お気軽にお問い合わせください。

(鎌田)

Modern Buenos Aires, Native Argentina

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明日からミニギャラリーでは、ご夫婦で世界を旅する「LIFE IS JOURNEY!」による、アルゼンチンフェアを開催します。様々な国を旅し、その土地で見つけた品々をご紹介しているお二人。当店で普段より販売しているマテ茶、Bodhi MATEもそのひとつです。

日本に暮らす私達には馴染みが薄いものですが、マテ茶はミネラルや鉄分などの栄養素が豊富なことから「飲むサラダ」として、本場、アルゼンチンでは日常的に飲まれています。専用の茶壺と、ボンビージャという金属ストローを使うのが伝統的な飲み方ですが、ご家庭でも手軽にティーポットにお湯を注いだり、ヤカンで煮出してお楽しみいただけます。

 

当展示ではこのBodhi MATEに加えて、リサイクルレザーを使用したブエノス・アイレス発のブランドPlanar(プラナー)のコインケースや、お財布も並びます。「平面」を意味するPlanarは、無駄のないシンプルなデザインが特徴ですが、レザーにインクをのせ、型抜きし、ミシンをかける、その全ての作業ひとつひとつが手作りです。

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ハンドメイドの魅力と、都会的なデザインを上手く調和させたplanarのアイテムは、アルゼンチン政府公認で、アメリカのMOMA、ヨーロッパ、ブラジルなど世界の美術館で展示、販売されています。

その他、ブエノスアイレスの現代美術館MALBAのミュージアムショップから届くプロダクトや、南米・アルゼンチンにまつわる文学作品も取り揃えています。
ぜひこの機会にお立ち寄りくださいませ。

 

Modern Buenos Aires, Native Argentina
-LIFE IS JOURNEY! POP UP SHOP-
3月18日〜3月31日
恵文社一乗寺店 生活館ミニギャラリー

 

(田川)

カンタ いろいろ

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先日、当ブログでもご紹介した展示会「シキヤリエ cnr by chahat 2017」は今週末17日(金)まで。会場では壁面を飾るゾウやウマが刺繍されたカンタ(ベンガル地方の刺子布)が目を引きますが、こちら以外にも複数枚、カンタをご用意しています。

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まるで色紙を貼るように、布で穴を塞ぎ接いだ跡からは、楽しみながら補修し、一枚を長く大切に扱っていたことが伺えます。表と裏で異なる生地を縫い合わせているものも多いので、お気軽に広げてご覧くださいませ。お部屋のラグやソファカバーとしてなど、自由にお使いいただけます。

※写真は布を畳んだ状態で撮影しています。サイズは150cm×200cm程の品を中心にそれぞれ。価格は税抜24000円~。

 

シキヤリエ cnr by chahat 2017
3月4日~3月17日
恵文社一乗寺店 生活館ミニギャラリー

 

(田川)

今週の新入荷、3月第2週

毎週金曜更新の「今週の新入荷」、3月第2週の新入荷をご紹介します。

今週まずご紹介するのは、老いにまつわる"人・物・事"をセレクトした情報誌『PERSPECTIVE from an oblique』。

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介護福祉の現場で実際に働いてきた編者が、老人ホームの入居者が発した一言を発端に考え、向きあってきた「老いに関する歴史」を取り上げたこちらの創刊号。
冒頭より、「古今和歌集」や世阿弥の「風姿花伝」などの古典、深沢七郎の「楢山節考」といった文芸作品や、江戸時代に生きた二人の医師、香月牛山と杉田玄白が遺した文章などを紹介しながら、この国における老いの文化と様式を辿ります。また、文献にあたるだけでなく、棄老(=おばすて)伝説発祥の地である長野県千曲市や、今村昌平版の映画『楢山節考』のロケ地となった真木集落を実際に訪れ、旅の途中に出会った人々との交流などもレポートしてゆくページも続くことで、老いに関する歴史と現在との繋がりや対比を感じ取れる構成となっています。後半の特集では、社会がどのように老いと関わってきたか、現在の介護保険制度に至るまでの道のりを時代ごとの芸術などとともに丹念に辿ってゆく特集を展開しています。

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分かりやすい答えなど存在しないトピックであるからこそ、様々な文献にあたりながら慎重に実感をのせてゆく編者のテキストは、完全な主観でも客観でもない"斜めからの視点"という誌名通りのバランス感覚を感じさせ、豊かなビジュアルと洗練されたレイアウトで展開される雑誌的構成は、少子高齢化社会を生きるわたしたちにとって身近でありながらどうしてもシリアスにならざるを得ない「老い」というテーマの再考を軽やかに促します。今後の刊行や特集内容にも大いに期待したい情報誌です。
書店では、本誌に掲載された文献を中心に、老いについて考えるヒントとなるような書籍を集めたフェアを近日より開催予定です。こちらもぜひお楽しみに。

 

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日本の建築の大家、香山壽夫が1964年の渡米以来、アメリカやヨーロッパを巡り撮影してきた膨大な数に及ぶ建築写真。そのなかから厳選された36点の写真と、写真のなかの建築について綴った文章を収録した『建築のポートレート』も今週の入荷です。

古代の神殿から、中世の教会や修道院、洞窟住居、近世になって生まれた都市や荘園、近現代の図書館や社屋まで、時代や風土も異にしながら常にそれを必要とした人々や先行する文化から生まれてきた建築という営みそのものを、かつてその前に立った一人の建築家の記憶とファインダー越しに捉え収めてきた記録を通して辿る、紀行文集のような体裁の本書。

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名所観光や客観的なデータとしての建築写真集は世に多くありますが、個人の記憶や実感によりフィルタリングされ浮かび上がる建物や街の姿は、読み手にとって一層印象深く定着するもの。それが、専門家のフィルターであればなおのこと。建築にはなじみが薄いというような方にこそ、本のなか、建築を経巡る旅に出るような心持でそのページを開いていただきたい美しい一冊です。

 

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骨董、工芸、建築などを扱う年3回発行の書籍『工芸青花』の取り扱いが最新7号よりスタートしました。
現在、大山崎山荘美術館で個展開催中(~3/12まで)、当店でも関連書籍をよく手に取っていただいているフランスの画家、ロベール・クートラス。その作品はもちろん、人となりなどの周辺を巡る堀江敏幸の文章があらたに連載として加わった今号では、哲学者・井上治と花人・川瀬敏郎によるコラボレーションや、従来の日本美術や日本工芸の枠に縛られない90年代以降の「生活工芸」派と、それよりもさらに若い世代の作家たちによる「作用」派の作品や作家を多数のビジュアルやテキスト、対談などで紹介する特集、白洲正子をして「稀に見る目利き」と言わしめた骨董工芸随筆家の秦秀雄の旧蔵品とともに彼の功績と来歴を様々な書き手のペンにより紹介する特集などを掲載しています。手触りの良い麻布張りの上製本に包み込まれた工芸品のように美しい本書は、手に持ち、開くことができる本の物質的な豊かさと歓びを再認させてくれます。

工芸青花からは、東京・南青山で朝鮮の古美術を扱う「梨洞」を開く李鳳來さんが李朝の古美術の魅力を綴った書籍『李朝を巡る心』も同時に入荷しています。こちらも近日中にオンラインショップにてご紹介させていただきますので、ぜひご覧ください。

今週は嬉しい入荷がもう一点。

昨年末に入荷したものの瞬く間に売り切れとなっていた山尾悠子さんの幻の歌集『角砂糖の日』約30年ぶりの復刊新装版。当初、重版の予定はなかったこちらの第二刷が今週新たに届いております。

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塚本邦雄や葛原妙子など若き日の作家が傾倒していた歌人たちに導かれるようにして作った眩いばかりの短歌の数々。新版発行に際し、合田佐和子、まりの・るうにい、山下陽子による妖しくも美しい挿画を一葉ずつ収載し、作家自身による書き下ろし掌編小説「小鳥たち」と「新版 後記」も収録。わずかにグレーがかった白い貼函のなかに収まる真紅のハードカバーの表紙には金の箔押しが施された美術品のような一冊です。こちらは、今回も在庫限りの限定数販売となりますので、ぜひお早めに。

 

そのほか、新しい出版社スタンド・ブックスの刊行第一弾、待望された方も多いであろうSSW前野健太の散文集にして初の単行本『百年後』、所有することではなく貸し借りすることにこれからの住まいかたの可能性を探るウェブマガジン発の一冊『#カリグラシ 賃貸と団地、貸し借りのニュー哲学』、イラストレーター・オカヤイヅミさんが現代作家15人と食卓を共にしながらそれぞれが選ぶ最後の晩餐についてインタビューするコミックエッセイ『おあとがよろしいようで』、日本を代表する現代演劇集団「地点」が北白川に構えるアトリエ兼劇場「アンダースロー」から投じる雑誌『地下室 草号』の第2号、「ニューヨーカー」誌のイラストレーターが聞き書きした興味深い逸話と共に世界の75の書店を紹介する『世界の夢の本屋さんに聞いた素敵な話』なども今週入荷しています。

ご来店の際にはぜひそれぞれを手に取ってご覧になってみてください。

 

それでは、また来週をお楽しみに。

 

《今回ご紹介した本》
『PERSPECTIVE from an oblique 01』合同会社カワタ社

http://www.keibunsha-books.com/shopdetail/000000020908/

『建築のポートレート』香山壽夫/LIXIL出版

http://www.keibunsha-books.com/shopdetail/000000020917/

『工芸青花 7号』青花の会/新潮社

http://www.keibunsha-books.com/shopdetail/000000020918/

『角砂糖の日 新装版』山尾悠子/LIBRAIRIE6

http://www.keibunsha-books.com/shopdetail/000000020910/

 

 

(涌上)

中川彩 個展「おほむねオヤツ」絵と張り子人形の展示

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ギャラリーアンフェールでは『中川彩 個展「おほむねオヤツ」絵と張り子人形の展示』を開催中です。香川県で制作されている中川彩さん。2015年に当ギャラリーで開催された個展「愉栞」も記憶に新しいところです。楽しいタイトルと可愛らしいDMは開催前から大好評、お待ちかねの登場です。

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入口では、大迫力のクジラがめくるめくオヤツの世界へお出迎え。

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続いてずらりと並ぶ油彩、水彩は、どれもどこかにオヤツが描かれています。おいしそうなオヤツから広がる不思議な世界。どれもお腹いっぱいしあわせを満たしてくれるような見応えたっぷりの絵画が揃いました。

 

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手のひらに乗るくらいのころころ可愛らしい張り子人形もたくさん!砂糖菓子のような優しいパステルカラーで絵付けされ(すっかりオヤツ脳になってお菓子にみえてしまいます)、表情豊かな張り子人形は眺めていると自然と顔もほころびます。中川さんの不思議な絵の世界からポンポンッと飛び出してきたようなユニークな人形が並びます。

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こちらは中川さんがデザインされた菓子木型。和三盆もセットになってすてきな箱に収められています。お家で中川さんの絵の世界が本当に食べられるなんて、わくわくしますね。

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作品は全て販売しています。絵画、菓子木型は会期終了後のお渡し、張り子人形はその日にお持ち帰りいただけるので、お気に入りに出会ったら、どうぞお声かけくださいませ。

 

そして、会期中の12日(日)にはギャラリー隣のコテージにて関連イベントも開催!中川さんの張り子人形絵付けワークショップをはじめ、中川さんのお仲間合わせて3人が揃って盛りだくさんの賑やかなイベントです。こちらも、展示と合わせてぜひお気軽にご参加ください。

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展示をみた後はきっと大好きなオヤツが食べたくなりそう…甘くて不思議で夢のようなひととき、どうぞごゆっくりお楽しみください。ご来場を心よりお待ちしております。

 

中川 彩 個展「おほむねオヤツ」絵と張り子人形の展示

開催期間:2017年3月7日(火)-13日(月)

開催時間:10:00-21:00(最終日は18:00まで)

開催場所:ギャラリーアンフェール

 

いつも、ひとくちのオヤツが待ち遠しい。オヤツの愉しみを包含する、現実と空想のはざまを描きとめました。

オヤツのようで、オヤツでない。展示はおおむね、オヤツの絵。

一口の甘美な世界を、ぜひご賞味ください。

絵画のほか、パステルカラーの張り子の展示販売も行います。

 

《3/12(日) COTTAGEにて関連イベント開催!》

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日時:2017年3月12日(日)11:00-19:00

場所:恵文社一乗寺店コテージ

イラスト芸風濃いめ=シャカリキな四国のイラストレーター♀三匹による1DayShopが恵文社コテージにOPEN!張り子ワークショップ、消しゴムはんこの即興彫り、イラスト雑貨、絵本や粘土人形などなどモリモリたくさん販売します。

※ワークショップおよび消しゴムはんこの即興彫りに予約は不要です。随時ふるってご参加ください。

詳細はこちら→http://www.cottage-keibunsha.com/events/20170312/

 

【中川彩 Nakagawa Aya】

香川県美術家協会会員。

個展「ゆきむしかご」(高松市・IKUNASg)、映画「猫と電車~ねことでんしゃ~」オープニングイラスト(2012年)

個展「中川彩絵画展」(海陽町立博物館)(2013年)

映画「恋とオンチの方程式」絵本イラスト(2014年)

個展「愉栞」(京都市・恵文社一乗寺店ギャラリーアンフェール)(2015年)

個展の他、香川県美術展覧会、越後湯沢全国童画展等、絵画展に出展多数。

blog http://tababayama.exblog.jp

 

(上田)

BIBLIOPHILIC BOOK ITEM FAIR

夏目漱石が「吾輩は猫である」を書き上げたときから、さらに遡ればE・A・ポーが「黒猫」を思いついた瞬間から。本と猫の相性が良いことは、私たちにとって当たり前のように認識されてきました。猫が傍にいる読書の時間は、何にも代え難い至福の時間です。

 

そんな気分を感じさせるブックアイテムブランドをご紹介します。

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黒猫が目印、本のある生活を楽しむためのブランド“BIBLIOPHILIC”。

実際に猫を飼っている人は気付かれるかもしれませんが、シンボルの黒猫は少し頭が小さくデザインされています。聞けば、子猫の骨格をモチーフにしているそうで、愛らしく、それでいて洗練された印象を受けるのはそのためのようです。不思議なもので、猫は年齢を重ねるごとに頭がまあるくなるそう。

 

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カバー、ブックマーク、スタンド、ダストブラシ…。“BIBLIOPHILIC”は、当店で取り扱うブックアイテムの定番として多くの方の手にとっていただいております。現在、書店奥にて普段よりもスペースを拡張してブックアイテムを展開中です。これまで取り扱いのなかった、ポップな柄のアイテムなど多数取り揃えました。

 

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小花柄の代名詞として用いられることの多い、1875年創業の英国Liberty社製のプリント綿タナローンを使用したブックカバーと栞。丈夫さと手触り◎。

 

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本の収納にぴったりなブックコンテナ。レギュラーサイズとハーフサイズはそれぞれスタッキングが可能です。表裏に描かれた柄を組み合わせると猫が積み重なった本の上に座っているような姿に。

 

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外側のポケットに本がすっぽり入るその名もブックトート。丈夫な作りなので、ついつい本を買いすぎた帰り道も安心です。通学にも。

 

その他、ここでは紹介しきれなかった

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アイテムも。

自転車の移動も気持ちの良い気候に移り変わってきました。

春の読書、ブックハンティングのおともにぜひ。

 

BIBLIOPHILIC ウェブサイト

http://diskunion.net/bibliophilic/

(鎌田)

シキヤリエ cnr by chahat 2017

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鎌倉、沖縄に店舗を構える「chahat」。そこで働くシキヤリエさんを中心とした、cnrによるアクセサリー展が始まりました。素材とするのは、世界を旅して見つけてきたアンティークのガラスビーズや、ターコイズ、ラピスラズリなどの石たち。時間の経過や、遠い海を越えてきたことが伝わるように、ひと粒ずつ表情が異なります。

専用糸を使わないと穴に通せないほどの、とても小さな石も繋げて、ネックレスやブレスレットに仕上げています。商品のタグには値段に加えて、Afganistan、Jumla(ネパール)、Orissa(インド)など、それぞれの原産地も記載されています。旅先の様子は、写真家・関めぐみさんとの作品集『JAIPUR』に詳しいので、そちらも眺めつつ、ビーズの元いた土地に、思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

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商品はどれも1点もの。ネックレスの長いタイプは4重に巻いて、ブレスレットにすることも。お気軽にご試着くださいませ。

 

シキヤリエ cnr by chahat 2017
3月4日〜3月17日
恵文社一乗寺店 生活館ミニギャラリー

 

(田川)